これからインドへ旅行する日本人たちのために、2025年にニューデリー駅でハメられかけた華麗な詐欺の手口をご紹介します!
・・・・・・・・・・・・・・・
OFFです。余談を。
こちらのブログでも少し書きましたが、10月末からしばらくインドへ旅行に行ってました。
インド旅行は今回4度目です。
エジプト、モロッコと共に世界三大ウザイ国の1つと言われるインドは、外国人旅行者を狙った詐欺師が多い国ではありますが、私はなにせ4度目。
だから「まぁよほど騙されないだろう」とタカをくくってました。
昨年の世界一周時に寄ったエジプトでも詐欺師との対決も無事にこなせましたし、経験値はまぁまぁある方だと自負してます。
が!結果から言うとインドで騙されかけてしまいました!
なんというか敵ながらアッパレな流れるような連係プレイで私を騙してきたのです。
そう、ジェットストリームアタックのような見事な連係で!(アラフィフ限定表現)
これだけネット社会で情報が共有されるようになったので、詐欺師もパワーアップしてるんですよね。
アラフィフ限定表現ながら、この流れるような連係プレイに敬意を込めて「ジェットストリームアタック詐欺」と呼称します!
見事な連係プレイを体験しましたので、この詐欺の手口をシェアしておきます。
これからインドのデリーへ旅行する日本人旅行者のために!
インドのニューデリー駅は外国人旅行者を狙う詐欺師の巣窟!
まず基礎知識として、ニューデリー駅についてお伝えを。
インドの首都であるニューデリーにある中心駅「ニューデリー駅」というのは日本で言う東京都の東京駅で、各都市に向けて出発するでかいターミナル駅です。
インドに降り立って地下鉄で街に出ようとしたり、鉄道で移動をしようとすれば、ニューデリー駅を利用する羽目になるわけです。
そして、インドに来たばかりで右も左もわからぬ外国人旅行者を騙すために、インド人詐欺師たちが常駐しているのがニューデリー駅なのです。
特に日常で人にウソをつかれることが無いお人よしの日本人が狙われます。
日本人は「和をもって貴しとなす」で生きてきてますからね。インド人の強い押しに弱いですし、人を疑うことに慣れてません。
インドのデビュー戦では私もさんざん騙されてきました。「あぁ、これがデフォルトなのね」と慣れるまでしばらくかかりました(笑)
インドのデビュー戦であった2007年時点でもニューデリー駅には詐欺師がいましたね。
まだその頃は原始的な詐欺も多く、当時ニューデリー駅で「今日は外国人向け切符売り場は休みだよ。私が切符を買えるところに連れて行ってあげるよ」なんていう詐欺師に会いました。
私はガイドブック「地球の歩き方」でこの手口を知っていたので、「うわ、本当に詐欺師いるやん!」とスルー出来ましたが、知らなかったらついていってたかもしれませんよね。
「インドで話しかけてくるやつにろくなやつはいない」
これが外国人観光客がたくさんいる場所での鉄則なんです。
さて、ここまで知ってる私がひっかかりそうになった顛末、書いておきますね。
ニューデリー駅を横断する通路が詐欺師の職場!
↑こちらが現場のニューデリー駅です。中央に線路がたくさん見えますか?オレンジのKFCの右上に見えるニューデリーと書かれているのは地下鉄駅です。
空港から駅まで地下鉄で来ると、駅の右側に出るのです。そして、パハールガンジと言われる安宿街は駅の左側。
駅の構内を横切って駅の左側に出る。この通路に詐欺師が待ち受けます。
左に抜けるルートは3つあって、オーバーパスが3カ所あります。
これを横切るだけなのですが……通るルートによって、混む時間帯によって、通り抜けに駅員が制限をかけるみたいなんです。
この変則的な駅の対応を利用して、詐欺師が待ち受けるのです。
さて、いよいよ私の話。
これが見事な連係のジェットストリームアタック詐欺!
地下鉄から地上に出るとこの景色でした。「ここか。これは真ん中の通路だな。ここから行ってみるか」とエスカレータを登ります。(先ほどの図でいうところの2です)
登り切ったところでサラリーマン風のインド人男性に声を掛けられます。
「どこから来たの?」なんて。
(出た出た)なんて思いながら、用心しながら会話を。しばらく会話しながら一緒に通路を歩いていたら、岐路のようなところでその男はいなくなりました。
「あれ、詐欺師じゃないの?本当に旅行者と話をしたかっただけの男?」
そんな人もいるんだなぁ……
なんて思いながら歩いていると、ついに通路を制限しているところに着いてしまいました。どうやら先には誰も通れない様子。
ここまで来たインド人たちがもれなく下りのエスカレーターに乗ってオーバーパスを降りてます。
「んー仕方ないなぁ」と下りのエスカレーターに乗ったところで、目の前のスーツを着て新聞を手にしたサラリーマン風のインド人が振り返って話してきました。
「どこ行くんだ?今日はディワリ(祭)で通路を制限しているぞ。パハールガンジ?どこのホテル?はいはい。そのホテルまでだったらリキシャで行くと良いよ」
まぁ怪しい展開ながら、さっきの会話をしただけのサラリーマンもいたという事実が心を開かせます。
「ここでは詐欺師がたくさんいて10倍の値段を言ってくるやつもいるけど、パハールガンジまでなら50ルピーでいける……」
詐欺師が多いこと、ぼってくること、確かに彼の言う通りではあります。彼の言葉に私の気持ちは揺れ動きます。
「まぁ怪しいよ。この展開」「でもさっきみたいなこともあるし、信じたいな」「なにせ荷物重いから、たかだか50ルピー(80円)でホテルまで乗せてもらえるなら最高だな…」と迷う気持ちでした。
話し続けるインド人に対して私は一度会話を止めて断ろうかとしました……が、揺れる私の断り文句にキレは無く、彼が言葉を続けます。
「リキシャも俺がつかまえてあげるから。こっちだよ。ついておいで」
地上に降りて道路を目指して歩きます。道路についたところに一番近くに停めていたリキシャの運転手に話しかけて指示をしてくれてます。
「パハールガンジのここのホテル。50ルピーでいけるだろ?」
「話つけたから乗りなよ。いい?50ルピー以上絶対払っちゃダメだよ」
ここまで親切にされてホテルまで50ルピーで話をまとめてくれて。もうこの話に乗ってみることに決めました。
「手配してくれてありがとうね。じゃあね」
私はそのサラリーマンにポケットに入ってた20ルピーをお礼で渡しました。
詐欺フラグが立ち始める!
「日本人?ネパール人に見えるね」
リキシャの運転手が陽気にいろいろ話しながら進んでいきます。
私は無事にホテルに向かっているかどうか、グーグルマップをつけて見守ります。
すると、運転手が声をかけてきました。
「スマホはカバンにしまっておきな。インドでは出して触ってると盗まれることが多いから」
・・・
・・
・
んー、これは良くない展開。詐欺フラグが立ち始めました。
詐欺師が言う常套句なんです。このセリフ。
詐欺師にとって、相手がグーグルマップで今いる場所の詳細がわかるのは都合が悪いわけです。自分のウソが浮き彫りになるから。
ちょっと、頼むよ。詐欺の香りしてきてますやん!俺をホテルに連れてってくれよ!
「ストラップ付けてるし大丈夫。道を見たいから俺はスマホを出して見てるよ」
そう運転手に伝え、私はグーグルマップを見守り続けました。
5分程走ってぐるっと回ってなぜか駅の構内近くに入りました。(青いルートがリキシャの通った道)
そこは駅前ロータリーに繋がる道らしく、高速の料金所のような場所でした。この料金所の手前端にリキシャが止まると……
謎の男が登場です。ひげを蓄えたマリオのようなインド人です。
そのインド人が役人のようなそぶりをして言いました。
「今から向かうパハールガンジの地区はディワリ(祭)で混みあっていて危険だから外からの入場を規制してるんだ。よって、入場券を購入しなきゃいけない」
あー…
「だから今から旅行代理店に行っ…」
あー!詐欺確定やん!もー!!
パハールガンジのようなただの街に入場制限かけるだなんて出来るわけありません。もちろん聞いたことありません。もー適当なことを言いやがって!
まんまと詐欺の流れに乗ってしまいました。
「もういい。もういい。ここで降りるわ」
そう言う私に「なぜだ?」とひげのインド人が怪訝そうに。
私は直球の英語しか知らないので直球で言いました。
「なぜなら、私はあなたがウソをついていると思うから」
3流ドラマのようにひげのインド人が悪人顔に変わります。もはやワリオです(笑)
「ならここまで来た費用を払え。50ドルだ」
出た出た。ルピーで話していたのに通貨を急にドルに替えたりして、典型的な詐欺師の展開です。
ヤイヤイとワリオたちと声をあげてやり合って、50ルピーをリキシャ運転手の手に叩きつけてその場を去りました。
(本当は払わず立ち去りたかったのですが、大田先生もいたんでここで手打ちを)
被害額は私が渡した20ルピーも合わせて合計70ルピー。日本円にして120円ぐらい(笑)
たった120円でしたが悔しかったですねぇ。詐欺師のレベルが上がってました。
4連で連係する詐欺だった!
さて、今回の詐欺を振り返ってみます。
そう!一番最初にたわいない会話だけをしてきたインド人、あれも詐欺軍団の一員でしょう。
「インド人はフレンドリーに話しかけるんですよ」と、警戒心を解くためだけの人員です。あれが凄いな。
2人目のリキシャに連れて行ったインド人も見事。上手く私の目の前になるようにエスカレーターに乗ってきました。
前に乗るというのがまた上手い。ふと振り返ったらいた外国人に話しかけた感じを自然に演出してましたし。
エスカレーターなら身動きできませんから一定距離で話をし続けられますし。
「50ルピーで行ける。これ以上払ったらだめだ」の台詞も良い。説得力が上がる。
道路脇一番近くに詐欺リキシャを置いたのも上手い。たまたま一番近くにいたリキシャに話しかける感じも自然で見事。
ここまでの見事な流れにやられましたね。
ただ見事だったのはここまで。ここから3番手のリキシャ運転手と4番手のワリオはお粗末でしたね。
典型的な詐欺の流れでした。ただ、私に知識があったのでお粗末に見えましたが、初めてインドに来た日本人はやられるかもしれませんよね。
4人がチームとなり、流れるような連係でジェットストリーム詐欺アタックを仕掛けてきました。手が込んでますよね。
「その努力で真面目に仕事せぇよ!」と言わずにいられない詐欺軍団たちでした。
赤い金平糖のような印がワリオとのバトル場所で、そこから一番近いオーバーパスを通って無事にホテルに着きました。
ということは、「祭」もウソ、「制限で通れない」もウソということです。
ニューデリー駅の横断は、この一番下のルートをおススメしておきます。詐欺師いませんでした。真ん中のルートは時間によって制限されたりあって詐欺師が多いと思います。
別の場所でも3連ジェットストリーム詐欺攻撃を受けた!
さてさて、驚くのはですね、数日後にデリーの違う場所でも同じジェットストリーム詐欺攻撃に遭うのです。
政府公認の土産物屋に行こうと、Janpath(ジャンパス)という地下鉄駅に降り立ちました。
さて、地上に出て向かおうかとホームから地上に向かう途中、改札内でホームへの階段を降り始めたオジサンがふと振り返って声をかけてきました。
「もしかしてすぐそこの政府公認の土産物屋に行こうとしてるのか?」
「今日は日曜だからやっていないぞ。土産物屋なら、こことか、こことか有名だぞ」
「君たち外国人観光客というのは私たちのゲストだからね。親切にしたいんだ」
「あとは……インディアンルームという政府公認の土産物屋が良いぞ」
「インディアンルーム、よかったら行ってみるといいよ。じゃあね。良い旅を!」
べらべらと一方的に喋ったかと思うと、オジサンは階段を降りていきました。
改札を出て地上に出ると……
「埼玉」とデカデカとGジャン背中に刺繍が入ったオジサンに話しかけられます。
「おお!日本人か!私は日本にいたことがあるんだよ!ほら、埼玉!」
「今日は日曜だからすぐ近くの政府公認土産屋はやってないぞ」
「ここから土産物屋に行くならば……政府公認のインディアンルームがいい」
おお、これは!この展開は!
「ここからすぐだ。リキシャで行くと良い。ほら、あそこに停まってる黒い屋根のリキシャは政府公認リキシャだ。あれに乗ってインディアンルームに…」
なんとなんと。同じ連係の詐欺がここでも。これ流行りなん?(笑)
無事に無視して離れました。
(もちろんインディアンルームはただの詐欺土産物屋だし、政府公認土産物屋は普通にやってました)
最初のオジサン、「インディアンルーム」という名前を刷り込むためだけの役で改札内で活動をしてるのでしょう。
地上に上がってきたら埼玉オジサンが釣り上げて、黒い屋根のリキシャの運転手にタッチするという3連係詐欺ですね。
インディアンルームという名をしみこませるためだけに、わざわざ2人がかりですか。しかも一人は改札内で。たまたま出会った演技付きで。
君らもその努力で真面目に仕事せぇよ(´▽`)
・・・
さてさて、時間かけて長々と書いてきました。どうしてもこの華麗なインド人たちの詐欺を紹介しておきたかったのです。
どうか、この連係詐欺にやられぬように、この手口を知っておいてください。
インド4度目の私が思わず詐欺リキシャに乗り込んでしまうぐらい、見事な連係でしたから!
改めてキホンに戻りましょう。
「観光客が集まる場所で話しかけて来るインド人に良いやつはいない」
ですね。
初心者は気を付けて。旅慣れた方は適度に騙されも楽しんで(笑)
あと、ニューデリー駅での鉄道チケット購入も詐欺師MAXで初心者には難易度高いから、日本での手配をおススメしておきますね♪
生粋の余談でお送りしました。
今回はこのへんで。
それでは。
関連ブログ記事
音声メディアVoicyを更新しました!最近は月曜更新!
YouTubeも更新挑戦中!(このまえLIVE配信デビューしました!)
塾長國立の著書はこちら↓
國立拓治
最新記事 by 國立拓治 (全て見る)
- ニューデリー駅ではジェットストリームアタック詐欺にご注意を! - 2025年12月29日
- ビリギャル最新作で坪田節を食らった! - 2025年12月7日
- 開校20周年感謝の宴を支えてくれた講師たちを招いて開催したよ! - 2025年11月30日







