昨日はお騒がせしました。
昨日の記事についてです。こちら↓
買い過ぎた塾用教材をネットで売ってみようと決めて、その想いとか書いて記事をアップしたとたん、知り合いの塾の先生から連絡をいただけました。
「教材会社はOK出てますか?最悪取引停止になることもありますよ」
とのアドバイスをいただきました(◎_◎;)
おおお!そんな大事(おおごと)なのか!
事の重大さがわかっていない私、さっそく出版社に電話をして聞いてみました。
「教材買い過ぎてしまって。でもとても良い教材だから欲しい人に売ろうかと思いまして」
この台詞に対していただけた返答は
「お知り合いで欲しいと言う方がいらしたらどうぞ」
・・ん、これはやろうとしていることとちょっとリアクションのニュアンスが違うな。ちゃんと伝えてみよう。
「自分のブログを見てくれた人たちに対して、ネットショップに掲載して売ろうと思ってるんですが・・」
ここで旗色が悪くなります。
「あのーそういうことでしたらあのー、飽くまで塾専用教材ということで販売しておりますのであのーちょっと不味いかなと」
困らせてしまったようで、未だかつてないレベルで『あのー』を言わせてしまいました(^_^;)
「もしも余ってしまったということでしたら返品処理いたしますので、そのようにしていただけないでしょうか」
そうか、返品か。ひとまずうちの在庫出てしまった問題は解決しました。
そこに解決されずに残るのは私の想いです。
「とてもいい教材なんだから、多くの人に使ってもらえたら良いのに」
「塾に行ってないけど欲しいという人たちたくさんいるだろうに」
塾専用教材は「本屋では手に入らない」も価値に入ってる!
「塾専用用教材ってなんだろう?」そんな風に不思議に思ってました。私がわかっていないがために、周りの先生がFacebookなどで教えてくれました。
「付加価値ですよね」
「塾専用で価値を高めているのですから・・・」
んー。いただいた言葉でスグにピンと来なかった私はここから想像を巡らせました。
あー、そうか。そういうことか。
塾専用教材というのは『本屋では手に入らない特別な素晴らしい教材なんです』という意味も含めて売ってるんですね。
ここに価値があるということで、気軽に手に入る状況になってしまうというのは教材会社も使用している塾としても困る・・ということかと。
タワケな私もようやく腑に落ちました。他の業界で当てはめて思い浮かべると、例えば食器とかが浮かびました。
高級旅館で非日常をお金を払って楽しんでいる最中、夕食時に家で使っているのと同じ食器が出てきたとします。
これにショックを受けた客がネットの口コミサイトで「家で使っているのと同じ食器が出てきてガッカリした」と書いていたとします。
旅館は食器の販売元から『市場には出回っていない業務用』ということで購入したのに、来たお客が持っていてガッカリされたと。
「どうしてくれるんだ!うちはお客に非日常を売ってるんだよ!市販されてないって言うから買ったのに!弁償してくれよ!」
・・・・こういうことなのかなと。
そうかそうか。ようやくわかった。それで気軽に手に入る状況を作られると困るんだ。
腑には落ちたけどやっぱり良い物だから広く使ってもらいたい!
どうして教材会社がダメだというのかは理解できましたが・・・
やっぱりここから変わっていけばいいのに!という思いでいます。
中学生向けの塾用教材は良いです。それはその教材を使用して生計を立てている全国約5万の学習塾の先生たちの要望を受けながら、日々磨かれているからです。
教材会社の営業が全国の塾と繋がり、その先生たちから要望を吸い上げ、塾用教材の改善に活かされていきます。
こういった改善のサイクルが中学生向け市販教材にはほぼありません。毎年同じ教材を使って使い勝手を報告してくれる人が皆無なのです。
だから市販の中学生向け教材は洗練されていきません。塾用教材との内容の差が出てしまうのです。
だからこそというべきか、日々磨かれる塾用教材を多くの人に使ってもらえたらより良いのにという思いが強くなるんです。
塾のウリは先生の指導じゃないですか?
中学生向けの塾というのは先生の指導が良くて生徒が来ているのであって、教材が良いからとかいう理由はオマケ中のオマケじゃないでしょうか。
「あの教材使ってるんスカ!うおー!この塾に決定!」とかあるんですかね?
例えば私立中受験でいうと四谷大塚の教材はそれに近いぐらいのブランド力が有るように思いますが。
「塾専用」の教材を使っていることがそんなにウリになってますかね?家庭はそんなに気にしているんですかね?
そんな思いもあって、「皆で使っていけばいいじゃないか」という私の気持ちがまだ消えません。
もうちょっとこの塾用教材を広く使うことについて考えてみます。
リアリティーを出すために、もしも市販してみたらを想像してみました。「夢見がち編」と「現実ドロドロ編」です。
塾専用教材を市販することを想像してみた!夢見がち編
201×年4月×日、各教材会社が「塾専用」という括りをとり、一般発売を開始。
各教材会社のホームページから購入が可能に。教材会社によっては書店やAmazonでの販売も。
飛ぶように売れる元塾専用教材たち。教材会社ホクホク。市販教材は売れなさすぎて見た目だけで中身が無い教材の大半が淘汰され、残った一部は磨かれて素晴らしい教材に進化。
元塾専用教材たちが中学生向けの教材の主流になり、各教材の良さが知れ渡ると「どの教材を使用して指導をしてくれているのか」という部分も塾選びの基準上位になってくる。
ここから塾専用教材も淘汰されていき、力のある教材が残る。各塾も教材選びがより真剣に。指導力もより問われることに。
洗練された教材が日本中の中学生に行き渡り、日本全体の学力が上がっていく!!!
・・・
・・
・
やっぱり夢見がちですか?(^o^)
さて、現実ドロドロ編も書いてみましょう。
塾専用教材を市販することを想像してみた!現実ドロドロ編
201×年4月×日、各教材会社が「塾専用」という括りをとり、一般発売を開始。
人気教材「育新社ペテルギウス」は1冊定価1500円に決定。
1万人の中学生を抱える塾経営者Aが教材会社に怒鳴り込みます。
「おい!うちはペテルギウス1冊2500円で売ってたのにどうしてくれんだよ!一人1000円×5冊×生徒数で5000万円の利益が飛んだぞ!」
喜んで買ってくれたのは意識も学力も高い塾に通わない一部の家庭のみ。思ったほど売上は伸びない。
依然として見た目重視、キャッチーさ重視の市販教材に押されて、硬派な塾用教材は本屋では売上が振るわず。
教材会社に残ったのは怒らせた塾経営者との遺恨だけ(*_*)
あわわわわ・・・
こうやって夢見がち編と現実ドロドロ編と書いてみると、なかなか難しいですね。
そもそもサポートが必要で欲しいと思ってる中学生はすでに塾に通ってますからね。
あと通っていないのは教材だけで理解するのが難しい学力の子と、追加の教材無くとも理解できる高学力の子が大半なのかもしれません。
そうなると、教材会社が大きなリスクを背負って一般発売するのは難しいのかもしれません。
んー。この記事を書き出したときは「塾用教材の一般発売やっぱりしようぜ!」なんて想いで書き出したのですが、ここまで書くと一筋縄ではいかんなということがわかってきてしまいました(*_*)
自塾に関わる人へ売ることは問題ない!
結局、不特定多数の人が自由に気軽に塾用教材を購入出来てしまう状況が不味いわけですよね。
「自塾の生徒へ、自習用として普段指導を受けていない教科の教材を販売する」
これはまるでセーフでしょう。なんなら教材会社はより多くの人に使ってもらえてより良いです。ウインウインです。
このパターンを軸に、
「講習のみ生」とか「模試のみ生」とか「面談のみ生」とか、他の指導サービスに追加する形であればセーフなんでしょうね。
直接塾へ足を運び、教材以外のサービスを受けるというのがセーフ感出してきます(^o^)
さて、ここから少しグレーゾーンへ。
例えば「スカイプで遠隔指導をするご家庭、塾用教材を買ってあげて郵送する」
例えば「スカイプで学習相談だけをしたご家庭、塾用教材を買ってあげて郵送する」
これはどうでしょうか?塾に直接来ないご家庭ですが・・・遠隔指導が一般化してきた時代ですからセーフな気はしています。
私の中では「塾の他の教育サービスを受けた家庭には、別で案内をして塾用教材を販売することもセーフ」と解釈をしました。
この解釈合ってるのか、教材会社によってどれぐらいの解釈の差があるのか、お会いする教材会社の方々に聞き比べてみたいと思います。
そんなわけでさくら個別指導学院の教育サービスに何かしらお金を払って関わっていただいているご家庭には、塾用教材を販売できると解釈してます。
欲しい塾用教材あればご相談ください。
独り言のような記事になっちゃいましたね。でも書きながら頭の中は整理されてきました。
危なっかしい昨日の記事を心配していろいろアドバイスをくれた知り合いの先生方ありがとうございました。
※追記です!
東京新宿に塾用教材も販売している「第一教科書」というお店があるそうです!FBより同業の先生が教えてくれました!
どんなラインナップか、そしてなぜそれが可能なのか、次に上京したときに見てきます!
今日はこのへんで。
それでは。
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