はじめに
中学生の子をもつ、すべての親の力になれることを信じて―
「どうせ賢い子だからできることばかりが書いてあって、うちには関係のない内容なんでしょ?」
タイトルを見てこの本を手にとってくださったあなたは、そう思っているかもしれません。
たしかに中学生の子を取り巻く状況は、各家庭でさまざまです。
親と子それぞれの性格も、親子の距離感も、子どもの学力も、子どもの勉強への関心度も。
各家庭で状況はそれぞれ大きく違いますが、
「そんなさまざまな状況のすべての家庭の力になりたい」
と願い、私はこの本を書きました。
◎フルタイムで働いていて、子どもの勉強を見てあげる時間が少ない家庭
◎反抗期のど真ん中で、子どもに積極的に関わることができない家庭
◎子どもは勉強への気持ちが薄くて、親ばかりが意気込んでしまっている家庭
◎親子で協力して勉強をしているのに成果がなかなか出ない家庭
◎夫婦間で子どもへのサポートの考え方が違って足並みが揃わない家庭
◎保護者よりも子どものほうが勉強が得意になってアドバイスしづらい家庭
「中学生のわが子の勉強面で悩んでいる、あらゆる保護者の力になれたら」
と、さまざまな場面を想定して書いたのがこの本なのです。
もちろん、記述のすべてが役に立つなどというケースはほぼないでしょうが、
「中学生の子をもつすべての家庭にとって、記述のどこかが必ず役に立つ」
という本にすることはできたと自負しています。
私はこれまでに中学生向けに[くにたて式]というシリーズの勉強法の本を合計3冊、出版してきました。
「もう中学生の勉強法に関してはずいぶん書いてきたなぁ」
と思っていたところ、ふと気がついたのです。
「あぁ、中学生本人に伝えることはほぼ書いたつもりだけど、その保護者に伝えたいことはたくさんあるじゃないか!」と。
そんな思いから、私はさっそく、中学生の保護者向けである本書を書き始めました。
指導歴が30年近くあることから、内容には絶対的な自信があります。
ただ、執筆しているプロセスで、こんな思いが湧いてきたのです。
「自分のメッセージの裏付けとなるものがほしい……。何かいい方法はないだろうか?」
考えた末に出てきたのが、「成績上位5%の家庭にアンケートをとってみる」というアイデアでした。
私はさっそく、自分のブログで成績上位5%の家庭に、家庭での取り組みのアンケートへの協力をお願いしてみました。
当初は、
「20家庭くらい集まればありがたいな」
と思っていたら、予想外の展開に。
協力を申し出てくれる家庭が集まること集まること!
いっこうに集まる勢いが衰えないのです。
あっという間に100家庭を超えて、
「集計できなくなるといけないから」
と、こちらでストップをかけ、最終的に140家庭もの協力を得られることになりました。
「どうしてこれだけ多くの家庭に協力してもらえたのだろう?」
と考えてみた結果、その理由は3点ありました。
1点目は、これまでの私の本を読んでくれた読者の方の「お返し」という理由です。
「國立先生の本のおかげで成績が上がったから協力させてもらいます」
と、声かけいただけました。恩返しのような形での参加ですね。
ありがたいかぎりです。
2点目は、「自身の取り組みを見つめ直す機会にする」という理由です。
「これまでの取り組みを振り返って、下の子のときに役立てたい」
という動機を教えていただきました。
そして、3点目が一番大きいのではないかと思っているのですが、「ママ友には話しにくい成功体験をどこかで活かしてほしかった」という理由です。
どれだけうまく学習サポートができたとしても、その家庭での取り組みの成功体験を語る機会というのは、意外なほどないものですよね。
ママ友に「サポートのコツを教えてほしい」とせがまれても、どこまで話していいのかということに気を使いますし、話し過ぎて自慢みたいになることも避けたいはずです。
この3つ目の理由の強さを肌で感じ、
「140もの家庭からいただいた〝生の声〟は、じつは簡単に聞くことができない、
とても貴重なものだ」
と確信したのです。
「ママ友には聞きづらい各家庭の学習サポートの実態を140家庭分ものぞけたならば、保護者にとってこんなにありがたいことはないはずだ」
本書のタイトルが、『[中学生]成績トップの子の親がしていること』となったのも、そうした背景があったからこそなのです。
繰り返しになりますが、本書は中学生の子をもつ親の悩みを減らし、子どもへの学習サポートを楽しく実行できるようになることを目指してつくりました。
内容の確かさは、私の長年にわたる指導経験と、成績上位5%の家庭の〝生の声〟で実証ずみ。
必ずお役に立てるものと確信しています。
さあ、準備はよろしいですか?
それではさっそく、本文でお会いしましょう。
さくら個別指導学院 代表 國立拓治
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國立拓治
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