家庭での7つの習慣その5「目標とご褒美の設定は慎重に」

※この記事のシリーズは保護者に読んでもらって実行してほしいシリーズです。

成績向上を望むならば家庭で実施してほしい習慣がいくつかあります。 このへんが崩れている家庭は著しい成績向上は見込めません。 やはり365日置かれている環境は成績に大きく関わりますからね。 そんな習慣を7つにまとめて「家庭での7つの習慣」というカテゴリーでお送りします。   今日は5つ目をお送りします。 その内容は・・・

「目標とご褒美の設定は慎重に」

「目標とご褒美の設定は慎重に」です。

将来やりたいことを見据えて努力を重ねる中学生は、

中学生全体の2%もいないでしょう。

まだイメージできない将来へ向けて

努力を重ねていくには何かしら工夫が必要でしょう。

親がその手伝いをしてあげられるといいですよね。

まずは子供の勉強の目標を設定しましょうか。

中学生を想定して、定期テストの学年順位で考えてみますよ。

普段学年順位が200人中100番前後の生徒の目標順位設定をしてみましょう。

絶対やっちゃいけないのは「目指せ学年順位50番!」なんて設定を

親が一方的に押し付けることですね。

たまーにいらっしゃいますね。

「頑張ればいけるわよ!ね!」

なんて親の期待を全力で乗せてしまいます(苦笑)

よほど切羽詰まった理由が本人に無い限り

そんな目標は立ててはいけません。

目標順位の設定の目安を書いておきますね。

「最高順位×0.93」

「最高順位×0.93」ぐらいが良いらしいです。

この数値の根拠は昔私が読んだこの書籍からです。

なぜゴルフは練習しても上手くならないのか―T・ウッズやオチョアは知っている

この本の中に書いてあった内容なのですが、

アメリカのある大学のゴルフチームでの実験結果で、

グループ単位で統一した目標スコアを掲げて、

何グループかがゴルフをプレイしたそうです。

その結果、最もスコアを縮めたグループの目標は

「自分たちの過去の平均スコアを7%縮めること」だったそうです。

目標は高すぎても低すぎてもやる気が削がれますよね。

程よい目標設定の目安として覚えておいてください。

だから先ほどの例でいうと93位ぐらいを目安に設定すると良さそうですね。

本人と相談して93位から微調整を加えると良いと思います。

(2016年6月追記)

この目安は飽くまで本人の気持ちがそれほど勉強に向いていないときの話であって、猛烈に勉強への気持ちがあるときはその限りではありません。

「高い志望校へ向けて頑張る」というやる気に燃える状況ならば、自分の過去最高順位を大きく超えた目標にすべきだと思います!


さて、今度はご褒美についてです。

これも本人が欲しがるものや高価なものを

ご褒美にすりゃいいってものじゃないのが面白いところです。

注意点を書いておきますね。

「やる気を持って取り組む子へのご褒美は逆効果にもなる」

ということです。

カッコよい言葉を使うと、これをアンダーマイニング効果と言うそうです。

解説しているサイト見つけました。こちらをご覧ください↓

心の内側から湧き上がる気持ちのやる気で取り組んでいるところに、

外からやる気を焚き付けるようなものを与えてしまうと、

内側から湧き上がっていた気持ちが無くなってしまったりするそうです。

良かれと思って「おお!頑張っとるな!次のテスト頑張ったらスマホ買ってやるからな!」

なんていうおじいちゃんとかいたら、どうかお母様叱りつけてください(笑)

ご褒美はやる気が湿ってる時の起爆剤程度にしておくことをお勧めします。

やる気に溢れているときには本人の目が輝いてしまうようなご褒美を設定せぬよう

気を付けてくださいね。

(2016年6月追記)

このアンダーマイニング効果も実は関係無いんじゃないかという研究結果もあるようです。(ベストセラー学力の経済学に書いてました)

ということはご褒美はどんな状況でもやはりアリかも?と付け加えておきます(笑)

今日はこのへんで。

それでは。

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國立拓治

愛知県岩倉市と兵庫県伊丹市にあるさくら個別指導学院の塾長。2005年より愛知の中学生親子の力になれるよう当ブログを日々更新。月間最大50万PV。拙著「くにたて式中学勉強法」は12刷重版!著書累計は6万5千部突破!休日は余談も発信!3度の飯より飯が好き。詳しいプロフィールはこちら。