難しい問題が掲載されている中学生向け市販教材として有名な「最高水準問題集」と「ハイクラス徹底問題集」ってご存知ですか?
どちらも有名な教材ですね。難しい問題の演習をしたいときに書店で手に取る教材でしょう。
数日前にハイクラスの教材を例に出して記事を書いたのですが、基本的に塾で使用している教材でもないですし、実は私もそれほど詳しくないんですよね。
実際どれぐらいの難易度の問題が収録されているのか?
ライバル教材である最高水準問題集とどんな感じで違うのか?
どんな人に勧めることが出来る教材なのか?どう使い分けるのか?
こんなことを知りたくなってですね、最高水準問題集とハイクラス徹底問題集を買ってきました。
紙面を見て見ましょう。そして難易度を見て見ましょう。
國立拓治
難易度の具合は「公立高校入試問題」がどの難易度のジャンルにどれだけ採用されているかで判断してもらえたらと考えました。
「公立高校入試問題は適度に難しく、変に難しすぎる問題が出題されることは少ない」という特徴があるので、公立高校入試問題の割合が難易度を見るポイントになるんじゃないかと考えたんですよね。
公立高校入試問題が多用されていれば、そこまで難しすぎない。使われていない代わりに難関私立高校の問題が多用されていれば、難易度が高い……と言った感じです。
(問題によりますが難関私立の入試問題が一番難易度が高いという認識で良いと思います)
ハイクラスは難易度分けをレベル1~3で分けていて、最高水準問題集は標準問題と最高水準問題の2段階で分けていました。
ひとまず中2の連立方程式の単元に絞って、掲載問題数と共に整理してみます。
えーっと……
連立方程式の単元の出題比較
ハイクラス(A5サイズ)
レベル1→29問中、公立入試問題0問(全問オリジナル問題)
レベル2→54問中、公立入試問題12問(過去問)
レベル3→33問中、公立入試問題3問(過去問)
単元内総問題数116問中、過去問87問(そのうち公立入試問題15問)
連立方程式の単元の出題比較
最高水準問題集(B4サイズ)
標準問題→33問中、公立入試問題0問(全問オリジナル問題)
最高水準問題→18問中、公立入試問題3問(過去問)
※「難問」マークがついた最高水準問題が5問含まれます。
単元内総問題数51問中、過去問18問(そのうち公立入試問題3問)
こんな感じになりました。
大きな違いは書籍サイズと問題数と難易度ですね。
書籍サイズの違い
書籍サイズは最高水準問題集の方が大きいです。A4サイズで作られていて書き込みもギリギリ可能と言って良いでしょうか。
大きなサイズながら掲載問題数は絞り込まれていて、紙面はとても見やすいです。
ハイクラスはA5サイズっていうんですかね?一般的な参考書のサイズですね。大判の漫画サイズと言いましょうか。
確か少し前まで最高水準問題集もこのサイズだったように思うんですけど、最高水準のシリーズで2種類出版することにしたんでコンセプトを変えたんでしょうね。
難易度の違い
難易度設定は最高水準問題集が2段階で、標準問題から難し目の問題混ぜ込まれた状態でスタートします。ハイクラスで言うレベル2の問題が標準問題にも入ってますね。
ハイクラスのレベル2までが標準問題に入ってるって言っても良いかもしれません。
ハイクラスは2022年の改訂で単元説明ページをカットする決断を。とはいえ「基本レベルに近い問題から解かせて定着を確認したい!」という気持ちが見える紙面だなと感じます。
ハイクラスは標準的なレベルの問題も掲載されていて、なだらかに難易度が上がっていくイメージです。レベル3であっても公立入試問題が入っていたりで、難しすぎる印象はありません。
最高水準問題集は難易度高い問題を厳選して掲載問題数を絞り込んでいるイメージです。ハイクラスに掲載されている最初の標準的なレベルの問題の掲載が無いのも手伝って、ハイクラスより難しい印象です。
伝わると良いのですが。公立高校入試問題の出題具合で感じてもらえると良いです。
問題数の違い
問題数が大きく違いますね。ハイクラスが最高水準と比べて問題数が倍ですよね。
演習量を確保して練習をしたい!となればハイクラス。
学校のワークを仕上げてから取り組むから短い時間で難易度を上げて練習したい!となれば最高水準といった使い分けでしょうか。
使い方は?どっちを選ぶ?
さてこれらをどうやって使おう。どうやって使い分けようってことですよね。
ええと、まずどちらも定期テスト時から使っていくのが良いと私は思います。いずれも偏差値55以上ほどの生徒から使えるようになる教材でしょうか。
私が勧める取り組み方としては、
偏差値55~60であれば「ハイクラスはレベル1から演習&3挑戦」「最高水準問題集は標準から演習&最高水準挑戦」
偏差値60~65であれば「ハイクラスはレベル2から演習」「最高水準問題集は標準から演習&最高水準挑戦」
偏差値65以上であれば「ハイクラスはレベル2かレベル3から演習」「最高水準問題集は最高水準の難問マークも含めて全て演習」
こんな感じでしょうか。前回地域差で学校レベルが大きく違うことを指摘してもらったので、地域差出ない表現で書いてみてます。
演習する問題を指示する先生がいればいいのですが、そうでなければ難易度の手がかりは難易度設定と出題高校名(出題県)だけですよね。
うまく自分のレベルに沿う形で挑戦していけるといいです。
解説が詳しく書かれています。じっくり解説と向き合って理解を進める問題集です。紙面から理解することに自信がなければ、質問出来る人がいるといいですね。
使い分けに関しては先ほどと同じセリフを改めて。
演習量を確保して練習をしたい!となればハイクラス。
短い時間で難易度を上げて練習したい!となれば最高水準問題集。
ですね。是非書店で開いて比べてみてください。
あ!ちなみにいずれも塾に通っていない生徒を想定して話していますよ。塾に通っている子は先に塾の先生に相談をしてみてくださいね。
「塾の教材もあるし、それすらやれてないのに必要なくない?」
「君の実力からしたら少々難しすぎる教材だし勧めないけどやってみたいなら買ってみたら?」
「塾からの課題をキッチリやり切ったうえで取り組むなら賛成するよ」
なんて、状況に応じてアドバイスしてくれるでしょう。
そして、繰り返しますが、学校配布教材が全てのキホンで、まずはその教材を完璧に仕上げてから取り組む内容ですからね。(テスト当日に学校提出もありますし)
市販の難易度高い教材の比較で書いてみました。
今日はこのへんで。
それでは。
この2種類の上にある「最高水準問題集特進」についてはまた後日紹介を!
これまでの塾長の著書はこちら!おかげさまで著書累計6万部!
國立拓治
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