OFFです。余談を。
昨日は「太田×石井のデララバ」というテレビ番組に出演してきた話を書きましたよね。
あの番組に出たのは実は2度目で、1度目は春先に放送があった味仙の会でした。
実はその味仙の撮影の日、爆笑問題太田さんの著書を持ってチャンスがあったら太田さんにサインをもらってきてほしいと大田先生に頼まれていたんです。
が、結果から言うとその日はサインをもらいに行きませんでした。
というのも、その日はサインをもらえそうな場面が無かったですし、何よりその渡された本を私自身が読んでいなくて。
読んでいない本にサインをお願いをすることも憚られ、お願いする勇気も無かったのでもらいに行きませんでした。
これが前回の撮影時の唯一の心残りでしたね。
さて、そんな中、チャンスを拾って2回目の出演を決めました。甲子園出場風に言うならば半年ぶり2回目の出演です。
番組出演が決まったとたんに私は心に決めました。「今度こそ太田さんにサインをもらってくる!」
大田先生が爆笑問題太田さんのファンであることにひっぱられ、多くの出演番組とかを見ているうちに、だんだんと私も太田さん贔屓になってきました。
爆笑問題太田さんというのは「空気の読めないことを言うウルサイ芸人」という認識でいたのに、その人柄を知るにつけ、エンタメやお笑いに真面目で、シャイで、奥さんの話題になるとしゅんと大人しくなる感じとか、総じて素敵な人に見えてきたんです。
バカなことばっかり言ってるけれど、読書家で真面目な一面がその裏にはあって。
私自身が本気でサインをもらいたいと思う様になってきたのです。
まずは前回持って行った本を私も読むことにしました。胸を張ってサインをお願い出来るように。その本は今年発売された「笑って人類」ですね。
鈍器になるレベルの厚さの本で、小さな文字で二段組で書かれています。これは読むのにちょっと気合いるなぁと思っていましたが、読みだしたらあっという間。
内容に引き込まれて途中で止めることが出来ず、夜遅くまでかけて2日で読みました。
元々映画の脚本として書いた話らしいのですが映画化が頓挫し、せっかくなのでと加筆をして小説として発売したという経緯の本です。
壮大な話なので映像化したらお金がかかることぐらいわかった気もするのですが、こういうスッと上手くいかない感じも太田さんの魅力ですね。
映像化したいから世界観をコンパクトにまとめるなんていう計算高さは太田さんらしくないからこれでいいです。
とても面白い本でした。これでサインをお願いする資格が出来ましたね。
「未来はとても面白い」から「未来はいつも面白い」へ
大田先生が教えてくれました。爆笑問題太田さんはサインを書く際、一言添えて欲しいと頼まれた時には「未来はいつも面白い」と書き添えることを。
この文言、まずはこの「笑って人類」の帯に書かれています。小説の中にも同じくだりが出てきました。太田さんが大切にしている言葉のようです。
この言葉を書くことに至った経緯をテレビの番組で話してたことがあって、映像がYouTubeに残っていたので見てみました。(話し出すところから再生されます)
「蜜蜂マーヤの冒険」の中でのセリフである「未来はとても面白い」という言葉に感銘を受けて、この言葉をことあるごとにサインに書くようにしていたら、ある時に高校に向けてにサインを書いたことがあって、その女子高生からのお礼の言葉が太田さんの耳に入ったと。
「『未来はいつも面白い』という言葉に感動しました」と、女子高生が言葉を間違えて書いていたそうです。これまたこの展開に太田さんが「元の言葉よりもっといい言葉だ」と感銘を受けて、この言葉を大切にするようになったという経緯だそうです。
蜜蜂マーヤの冒険と女子高生の勘違いから産まれた素敵な言葉です。良い言葉ですよね。何が起きても圧倒的に肯定する感じが。
こんなエピソード聞いちゃったら俄然太田さんに書いて欲しいです。「未来はいつも面白い」と。
サインをもらうチャンスがやってきた!
撮影当日です。スケジュール通りに撮影を終えて、つつがなく終了しました。さあ、サインをもらう雰囲気はやってくるのか?
雰囲気が無くても切り裂いて空気読めずアタックするつもりでいたのでいいんですが、一つ問題が。
撮影はテーブル席をくっつけた一番奥の席が私の席になっていまして、他の出演者が全員どかないと私は外に出られず自由に動けません。
まいったな。テーブル下からいけるかな?いや、ちょっと難しそう。
そうこうしているうちに太田さんがスッと帰っちゃうと困るよな。どうしようかな。
こんな思いでモジモジとしていたら、ブロンコビリーの社員の方が色紙を持って太田さんに近づくのが見えました!店に飾る用でしょうか?とてもいい流れです!
私はこの最大のチャンスを目の当たりにしながらも身動きが取れない一番奥の席にいます。どうにもこうにもなりません。
私は最後の手段としてテーブル席を隔てている背の高めのパーテーションを乗り越えることにしました。横着にも土足で(+_+)スンマセン
行儀悪くてスイマセン!でもこういうチャンスってタイミングが大事だと思うんです!この流れじゃない限りサインの許可が出ないと思うんです!
そんな風に心の中でブロンコビリーの社長に頭を下げながら、テーブル横のパーテーションを上から乗り超えました。(一緒に写真を撮ってもらったブロンコビリーの竹市社長)
持ってきていた本とサインペンを手に、太田さんに近づきます。
テレビの撮影は緊張しなかったのに、このときに圧倒的な緊張が襲ってきました。
「太田さん!著書にサインいただいてもいいですか!」
「おー、持ってきてくれたの。いいよ」……みたいなこと言ってた気がします。
心臓が高鳴ります。ここだ、ここで頼むんだ。
「太田さん、あの……ええと…女子高生が産み出してくれたっていうあの言葉書いてもらって良いですか?」
「?…‥あぁ、『未来はいつも面白い』?」
「は、はい!それです!!」
緊張をして言葉がスッと出てこなくて焦りましたが、今日最大のミッションを成し遂げました。こんな緊張をしたことはここ最近ありません。
本の感想を伝えたい!
サインを無事に書いてもらっている最中、もう一つのミッションを遂行することに。
読んだ本「笑って人類」の感想を伝えたかったんですよね。
「素晴らしかったです」「面白かったです」なんていう紋切型な感想じゃなくて、具体的に読んだ感想が伝えたいって思ってまして。
ちょうど私は本を読んで太田さんに直接聞きたかった箇所がありました。それは本の最後の章の一節です。
ある登場人物がその奥さんに対して「これからは奥さんにこんな風に接していこう」なんて決心をするシーンがあるんです。
私は、ここの記述は太田さんの奥さんである太田光代さんへのメッセージなのではないかと感じたんですよね。
いつもは光代さんに言われるがまま、特段自己主張することなくうなずくばかりの太田さんですが、そんな関係性を反省してこれからの付き合い方をこんな風に変えたいなんていうメッセージをこの小説に仕込んだんじゃないかなと。
太田さんはいつも奥さんの話になると途端にただのシャイな人になって、照れておとなしくなってしまう感じの人です。(えぇ画面から感じてるだけですがw)
これはこの部分を指摘して質問をすると、きっとシャイな感じの太田さんになるんじゃないかとも思いました。
意を決してサインを書いている太田さんにこの質問をしました。
「最後の章で新一が奥さんに対して『もっと自分の気持ちを伝えていこう』と決心するシーンあったじゃないですか。僕はあれは太田さんが光代さんに送ったメッセージじゃないかと読んだのですが、違いますでしょうか?」
緊張したままなんとか質問を伝えきることが出来ました。太田さんの反応はいかに?
太田さんは予想した通りのリアクション。
少し照れたようにはにかんで、「どうかなぁ…。そうかもなぁ」なんて目線外しながら返事をしてくれてたように思います(正確な言葉は忘れました)
内容についての質問まで出来て大満足です。サインをもらえた直後は心臓の高鳴りとニヤニヤが止まらなかったことを覚えてます。
いただいた言葉のバックボーンを知っているとこの言葉とサインが神々しいです。
未来はいつも面白い。
私もそんな気持ちを持って日々過ごしていきたいです。
リベンジで爆笑問題太田さんにアタックした「著書にサインを頂くミッション」のお話でお送りしました。
今日はこのへんで。
それでは。
共演した皆さまと撮った1枚です。共演した皆さま、太田さん石井さん、スタッフの皆さま。楽しい経験をありがとうございました。
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國立拓治
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