メールに長文で相談が届きました!
これは長いなぁと斜め読みをした時点で、「ブログで皆さんに紹介してもよければ相談に乗れたらと思うのですがどうですか?」
と返信をし、快諾を得てブログ掲載決定です。それにしても長いですね。そして具体的。
具体的だからこそ他の方の参考になる部分あるやもしれません。ご紹介して自分なりにお答えをしてみましょう。
届いたメールはこちら↓
國立先生、こんにちは。
中3の息子がいる母親です。
通知表は30、2年生の全国模試の偏差値は50です。
偏差値64(目標校)と偏差値58(息子の本命)の公立高校を狙っています。
部活は入っていません。いつも参考になるブログ、ありがとうございます。
國立先生のブログをスマホのホーム画面に置いて、毎朝、更新されていないかチェックをしています。
先生の「中学勉強法」と「高校入試勉強法」の本も購入しました。先生の本によると、夏休みは歴史や英語・数学、物理・科学をやると書かれていましたが
夏休みの勉強の仕方について悩んでいるので、良かったら教えて下さい。現在、個別塾に通っていて、夏期講習の案内が来たのですが、50分×56コマの10万円とのことです。
内訳は最初塾の設定では、国語以外4教科×14コマになっていましたが、自由にコマを割り振れるので、英19コマ・理18コマ・数19コマの3教科にしました。
56コマのうち最初は今までの復習、後半は2学期の予習とのことでした。
社会(「新研究」でやる予定)と国語(1つ上の友達から貰った、「進研ゼミ問題集」と「野田塾の土日ゼミ」の問題集でやる予定)は自力でやろうと思っています。
その他、40コマ、48コマに変更可能だそうです。
金額は、本当に必要なものであったら払おうと思うのですが。。
國立先生の5章8項目の追記である、個別塾の闇である、お金儲けに該当するのかな?とも不安になります。この塾以外に、友人に誘われて、別の塾(秀英予備校)の受講料無料の50分×10コマの夏期講習を申し込みました。
内訳は5教科×2コマ分。この時点で、50分×66コマ分、塾の時間になりました。
最初は、「長い休みでどうぜだらけてしまうのが目に見えているので、やる気に頼らず習慣に頼って勉強せよの通り、習慣づけのためにも66コマもいいのかな」とか
「受験生の夏休みだし、こんなもんかな」と思っていたのですが、國立先生の本の内容を考えると悩みだしました。塾の内容は、当然塾が用意した教材で進むと思うのですが、國立先生の「夏休みは歴史や英語・数学、物理・科学をやる」というのが達成できるのか不安です。
学校の単元テストの勉強(中間テストはうちの学校にはありません)でいっぱいいっぱいで、現在までで受験勉強らしいことはできていません。そのおかげか、単元テストはほぼ満点とれています。
社会の「新研究」という問題集がかろうじて4単元くらいできているだけ。夏期講習は13時からしかやらないので、全日、午前中空いています。
しかし息子は午前中は勉強しない主義。。
國立先生の3章の追記の、「息が詰まる6時間学習」のようになりそうです。塾は中2から通ってきた塾で塾の先生のことも信頼しているのでお任せして56コマにするのか、
40や48コマに減らして、自習させて歴史や英語・数学をやった方が良いのかどうでしょうか?そもそも受験生なら66コマ(56+10)くらい当たり前で、午前中もやればいいのかとも思いますが
息子に聞くと、「そんなに塾入れたらアウトプットができない」と言っていました。その子、その子によって違うとは思いますが、先生の意見をお聞きしたいです。
先生の塾生さんはどのようなコマ数で受験勉強されていますか?
よろしくお願いします。
長かった!(´▽`)
さて、ザっと読んで考えたこと伝えておきます。
偏差値を8も上げなければいけない状況があるので、講習は多く受講した方が良いと思います。中3の夏は最後の学力爆上げチャンスだからです。これが、今の実力で充分合格できる志望校である場合は、講習受講は最小限でいいんですけどね。
で、ここから検討して欲しいのは2点です。
まず、「現在偏差値50で春までに58まで伸ばしたいなら、1日8時間は勉強に確保をしてほしい」ということです。
午前中に勉強をしないなら、午後から寝るまでの時間は食事と風呂と就寝準備以外は勉強のつもりで過ごしてもらえたらと思うのです。
(もしも息が詰まるというのならば、午前にも勉強をして、そのぶん夜に休憩をはさむと良いです)
偏差値の8ってそうそう上がりません。「なんとなく勉強していたらうっかり上がった」なんてことは起こりえません。
ここから偏差値を8伸ばすというのならば、夏にサボったら終了ですからね。
学校の授業が夏も続いていると思って、この40日という大きな時間を味方につけて欲しいです。
もう1点は「1日の勉強時間の半分以上はアウトプット用に確保する」ということです。
塾の授業は基本的にインプットになります。その学んだ内容を自分のものにすべく演習する時間を確保しなければ消化不良ということになります。
身体に良いサプリメントも1日に消化吸収できる量を超えたものは、そのまま排出されてしまうと言いますよね。同じことが夏期講習にも起こるかと。
夏の予定を実際に組んでみてください。1日に確保する勉強時間と、塾の授業の時間を組んでみて、1日の勉強時間が塾の授業で埋まってしまうような状態は消化不良を起こします。
1日50分の授業を3コマ受講するならば、最低でも3コマの自習時間を確保できるようにしてください。
もしも1日8時間勉強を実行してもらえるならば、塾での授業受講は1日3~4コマでも消化不良を起こさず行けるのではないかと。
すると、夏休み中の50コマ60コマぐらいは許容範囲かと思います。
ちなみに、うちの中3生は講座も含め80分授業を1日1コマ~2コマが大半ですね。そこに自習室での自習を1~2コマ合わせて3~4コマ塾で勉強する子が平均でしょうか。
うちは1コマ80分なので4コマで5時間半ほどですね。塾が開いている時間はフルに勉強をして8時間ぐらいやっていく子たちももちろんいますよ。
学校課題もありますし、塾から自学自習で取り組む課題を出しているのもあるので、自習時間確保は必要ですね。
以上の2点を踏まえて塾での受講量を検討されると良いと思います。
10万円の提案とありましたが、もしかしたら良心的な個別塾かもしれません。売り上げ目標に追われるような企業塾ですとその2倍~5倍ぐらいの提案も当たり前にされるようですし。
金額に関してはホント、考え方が難しいですが、自分一人のの勉強のために大人一人を1時間隣に座らせるというのはお金がかかりますから、多くの内容を取り組もうとするとお金はかかるものです。これは仕方の無いこと。
だから集団指導塾でかかる費用の2倍以上かかってもなにも不思議はありません。が、やっかいなのは集団指導塾と違って金額の上限が無いところですよね。
そこに付け込んで必要以上に講習提案をしてボッタくってやろうという塾も存在するんです。実際。確信犯的に。
…あ、いかんです。また熱が高まりそうなのでこれぐらいにしておきます。過去記事へのリンクだけ貼っておきますね♪
塾の先生たちの力(お金の力)を借りるというドーピングをしてでもこの夏にキッチリ学力をつける!と親子で意気込めるならば、もっと追加受講をしてもいいかもしれませんね。
(さきほどの2点を守ったうえでです。1日の勉強時間はもっと増やして良いですが)
自分を律して、学習内容を考えて、計画的に復習を進めるのが難しいので塾の夏期講習ってありますからね。
そこを自分でやりきる覚悟があれば受講数は減らせますし、塾に力を借りたいとなれば受講数を増やせばいいと思います。
偏差値8を伸ばす必要があることを考えると、提案としては妥当な量かと感じています。あとは家庭の方針で増減を検討してください。
個人的には無料の秀英さんの講習は要らないと思います。取り組む内容がブレますからね。
これを機に集団指導塾への転塾を検討するということでしたら止めませんが、そうでなければ止めます(^^)
もしもその時間があれば、個別の先生と相談をして、自分で進めるべき勉強に取り組む時間に充てた方が良いと思っています。
以上です。思うところ書いてみました。
講習費用のところはデリケートな部分ではありますが、「1日の勉強時間の半分を自分のアウトプットのために確保できるかどうか」というのは大切な基準だと思います。
夏期講習の受講を検討しているご家庭は、消化不良を起こさぬよう、この基準で当てはめて考えてみてください。
参考になるといいです。
・・・なーんて書いていたら、井ノ塾の井ノ口先生が夏期講習の受講について動画をUPされていました。タイムリー!こちら↓
なるほどなるほど。興味深いです。
考え方のキホンは同じですが、やはり井ノ口先生と私でも講習に対する考え方は多少変わりますからね。塾の数だけ考え方があるでしょうね。
40日も学校が止まって、じっくり復習が出来るのは夏だけです。私たちの意見を参考にしてもらいながら、良い夏を過ごしてください。
今日はこのへんで。
それでは。
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國立拓治
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