小学生が新学年へ向けて総復習をする取り組みについて調べてみました。
サムネイルにあるような1年間の総復習教材が毎年書店に並ぶんですよね。これ、とても面白いと思ってまして。
というのも、こういうの基本的に小学校版しか出てないんです。5教科を一気に1冊で総復習をしちゃおうという教材、中学ではほぼ見ません。
ちなみに塾用教材でも私は見たことがありませんね。
さて、しっかり見てみようと4冊買ってきました。2種類2学年です。
凄いんですよ。雑誌より大きなサイズで、オールカラーでイラストガンガン入ってて、良い紙を使ったポスターとか、厚紙を使ったカードとか、シールも入っててこれで700円ちょっと。
大和出版の竹下さん、これどうなってるんですかね?(´▽`)こんな事が実現出来るって、大手出版社の力発揮されてるんですかね?何部刷って何部売ったら元が取れるの?
スーパー豪華な作りとスーパー安価な値段に嫉妬します。これはスゴいです。
さて、この2種類の紹介を。
まずは学研さんのもの。おそらくこれがこの総復習ドリル界の王者でしょう。この教材がどこの書店でも良いところにズラッと6学年並ぶ光景を例年見ている気がします。
そして公文さんのもの。おそらく王者学研の牙城を崩すべくアタックしているチャレンジャーポジションかと。
その他、他の教材会社からも出ているようですが、おそらくこの2種類が2強かと。(5年6年と2冊ずつ買ってきました)
書店もそんなに何種類も置けませんから、一番の売れ筋を1種類か、もう1種類ぐらいで並ぶことが多いでしょうね。
実際、カルコス小牧店ではこの2種類が売ってました。小さめの書店では学研さんのもの1択であることが多いでしょう。
チェックペンと一緒の展開ですね。世にチェックペンの種類が沢山出てたとしても、文具売り場に並ぶのはゼブラ1択か、ゼブラとコクヨの2択がせいぜいです。
話逸れましたね。早速中身をチェック!
解答解説の詳しさチェック
新鮮な魚の見分け方の典型的なチェックポイントが「目の色が澄んでるか」「えらの色が鮮やかか」みたいにですね、良い市販教材を見分ける典型的なチェックポイントがあります。
それは「解答解説の詳しさ」ですね。
1人で解き進める場面が多いですし、保護者がサポートする際も解答解説が詳しい方が指導がしやすいです。
解答解説が詳しくない教材っていうのは、「その教材で使う子の成績を上げよう」と思っていなくて、「売れればいいからそういう地味なところどうでもいい」と思っていると私は偏見持ってます(笑)
解答解説が詳しいものを選ぶのは市販教材選びのキホンのキです。
さて、前置き長くなりました。見て見ましょうか。まずは学研さん。
24ページです。本自体はA4よりも大きなサイズですが、この閉じ込みの解答はB5よりも小さいサイズじゃないでしょうか。
めちゃくちゃ詳しいというわけではありませんが、まずまず合格ぐらいの詳しさ。このへんは比較しないと何とも言えませんよね。
さて、対抗馬の公文さんの解答をチェック。
おおお!40ページ!!なんだ?こんなに差が出る??
よくよく中身を見てみると、解説の後に「最終チェック」みたいな感じで各単元で問題が掲載されています。
んー、それいる?気持ちはわかるけど、ちょっと紙面も取り組みも煩雑になるイメージ。
解答解説の詳しさは学研とゴブでしょうか。
ここで勝負はつきませんでした。他を見て見ましょう。
もくじチェック
収録されている学習内容をチェックしていきましょう。差が出るものかどうか。
まずは王者学研さんのもの。
んーなるほど。(ちなみに国語のもくじは巻末の方に掲載されていて20単元分です)
復習は積み重ねの教科である算数国語を重視して、理科社会は再度学び直す形になるので最低限で良いだろうと私も思ってました。
拙著「勉強のキホン」では「中学入学前の総復習で理科はやらんでもいいかも!」なんて書いたぐらいです(笑)
やっぱりですね。なんだか嬉しくなりました。
英語も少し加わってますね。なるほどなるほど。これが学研さんの総復習レシピですね。これが基本となるでしょう。
さて、対抗馬公文さんのもくじも見てみましょう。
これは面白いです。おそらく王者学研さんの紙面を研究して、特色を出すべく作られた紙面かもしれませんね。
なんというかエッジが効いてます。
まずは算数と国語が24単元ずつ掲載です。(学研さんは20単元ずつでした)積み重ねのこの2教科をより重要視して作られてます。
そして、私は公文さんの国語の収録内容が気に入ってます。単元数は学研さんよりも多いのに、文章読解問題は学研さんよりも掲載が少ないのです。
漢字とか語句とか、より基本的な知識を習得してもらうべく、そういった単元を多く収録されているんですよね。
漢字や語句は学んだ内容がダイレクトに今後に活きますが、読解問題は指導者がいなければ学習時に得ることが少ないと思うんですよね。
例えるならば、筋トレやストレッチは一人でやってもしっかり身体に良い活動だけど、短距離走の練習は指導者ナシでただ走るだけでは得ることが少ない……と言った感じかと。
家庭学習で自学自習が基本の教材であるならば、読解問題よりもより基礎的な勉強の方が先々に良いのではないか?と私は感じていてですね、こんなところから公文さんの国語の紙面作りに共感をしました。
その他、英語に割かれている紙面も学研さんより多いです。学研さん4単元に対して公文さん9単元。
この紙面割りも賛成です。英語はここ最近からしっかり準備しておかないと中1時点で痛い目見ます。多め推奨。
……あれ、理社どこいった?
……あぁ!付録でついてた暗記カード!あそこに理科社会を集約したのか!!!紙面に理社が無いって斬新!
カード化することで表記のコンパクト化に成功。少ない紙面で多くの情報をねじこむことに成功しました。
切ってカードにするまでが面倒なのと、「この形式で子どもたち理社の勉強するか!?」という懸念もありますが、理社はこれぐらい小さな扱いで良いと思います。
面白いですね。こんなにも内容が違うものかと思い知らされました。結果発表します。
私は公文さんの総復習ドリルを勧めます!
私は公文さんの総復習ドリルをお勧めします。
決め手は
・積み重ねの教科である算数国語に多く紙面を割いていること。
・国語が読解よりも基礎の漢字や語句に多く紙面を割いていること。
・英語にも多めに紙面を割いていること。
ですね。
5教科まんべんなく復習させたいという保護者の想いを受け止めながらも、「そうは言っても算数と国語が重要でっせ!英語も力入れてやっときまひょ!」という想いが滲み出た尖った紙面が良いですね。エッジ効いてます。
私個人的には公文さんを勧めますが、それぞれこんな風に使い分けてください↓
全科まんべんなく均等に復習をさせたいという時は学研さんを選ぶと良いです。王道な感じ、シンプルな感じ、手羽先に例えると風来坊ですね。天むすなら千寿です。
最重要な教科により力を入れて復習をさせたいという時は公文さんを選ぶと良いです。実利を追う感じ、革新的な感じ、手羽先に例えると山ちゃんですね。天むすなら地雷也です。
どうでもいい名古屋メシ例えは言いたくなったので無駄に書き添えておきました(´▽`)
小学生の保護者の皆さんの参考になるといいです。
是非書店で見比べて検討してみてください。ただ、大きな書店じゃない限り学研一択かもしれませんけどね(苦笑)
画像と共に紹介出来なくなったAmazonですが、リンク貼っておきますね。
これだけ豪華なのに1冊700円ちょいなので、思い切って2冊買って1冊を間違えたところを再度取り組む用とするのも良いですね。
今日はこのへんで。
それでは。
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自著5冊をここで紹介していたのですが、Amazonへの画像リンクが表示出来なくなりました。困ったなぁ。代替案考えます!
國立拓治
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