1・2年生は学年末テスト前です。(3年生もそうではありますが…ねぇ)
ワークの点検を行っている最中です。勉強のペースと理解度をチェックする大事な工程ですね。
先日入校してきた中2のSさんがワーク点検に関して相談をしてきました。
「塾でのワークの取り組み方と違う方法で繰り返し演習をしているのですが、それでもいいですか?」
とのこと。
どんなふうに取り組んでいるのかを見せてもらったらですね、これが見事な取り組みでしたね。
皆さんにシェア出来たらと思って、掲載許可をもらってご紹介を。
國立拓治
その子のワークの取り組みはですね、まずはシンプルにワークに記入して解きます。ここまではどなたも一緒でしょう。
さぁ、ここから!ここで、透けにくい厚めの紙を解答欄に貼り付けます。解きやすいように線を書き加えて。これでここに2回目の演習が出来ますよね。
で、2回目の演習を終えたならば、3回目はミスした問題だけを演習するためにさらにその上にフセンを貼って解答を隠します。
これ凄いね!なんてその子に伝えると、「お母さんが頑張るんですけどね」とのこと。
なるほど~。佐藤ママメソッドね。
佐藤ママって子ども4人を東大理三に入学させたスーパーママ。私も参考にさせてもらおうと著書何冊か持ってます。
そんな佐藤ママ、子どもがスムーズに演習が出来るようにと、こういった裏方作業みたいなことをバチバチにサポートしているんですよね。
こういった取り組みを要所要所で大学入試まで。
なにせ東大理三に4人入学させていますから、そのへんの外野が「それは甘やかし過ぎよ~」と言わせない強烈な実績があります。
これって親子関係が良好でなければ実現しない取り組みですからね。
親がそこまでやる余力があれば、子どもがそれをありがたく思える関係性があれば、いいんじゃないでしょうか。私は今や賛成な取り組みです。
「立ってるものは親でも使え」なんてお母さんが自分で言って手伝ってくれているそうです。そういうのは使う側が言うものの気がしますけどね(笑)
この取り組みの素晴らしいところ、書いてみます。
この作戦の良いところ
ワーク1冊でオールインワンで完了するところ
ノートに1回目を解いたり、コピーをして解いたりすると、当たり前ですが解いたものが分かれちゃいますよね。
1回目に間違えたところ、2回目に間違えたところ、ちゃんと情報を集約しないと理解の度合いの進化が見ずらい部分あるでしょうか。
1カ所で全てを終えるというのは便利ですし素晴らしいです。
苦手単元がパッと見でわかるところ
情報が集約されているので、どこが理解が浅いのかがパッと見で直観的にわかりますよね。
上の写真の例でいえば、色のふせんが多い単元が理解が浅いこと確定です。ふせんが無いところは仕上がってると見ても良いでしょう。
改めて別の教材で演習をしようかとなったときに、どこの単元をすべきかが一目瞭然。
努力の跡を提出した教科担当の先生に伝えられるところ
「定期テストへ向けてこのワークを3回も取り組んだのね」というのが明確に教科担当の先生に伝えることが出来ます。
その教科に向けてバチバチに努力をしたということが100%伝えられます。
これはとてもいい点です。
たとえばコピーに解いて、その束をワークに挟み込んで提出をしたら「余計な事するな」みたいな風に突っぱねられたなんて生徒の話聞いたことあります。
「金にもの言わせてやってんじゃねーよ」みたいに思う先生もいるのかもしれません(..)
今回紹介した取り組みであれば文句付けられること無いでしょう。
この作戦の弱点
さて、弱点も一応あります。良く聞いてください。
保護者の負担がある
保護者が時間を割いてサポートする必要があります。生徒本人が「これ良さそう!」と自分で勝手に取り組む分には問題無いですけどね。
保護者がフルタイムで働いていてそこまで時間が割けないとなると難しいですね。子どもが解くたびに回収をして段階的に作業をする必要ありますから。
ワークのコピーであれば、まとまった時間を捻出して1学期の始めにエイっとやれば済みますから、そこまでやる余力無い場合はコピー推奨です。
「勉強への気持ちが薄かったり完璧主義だと効果が薄れる
ここ、とても大事なポイントです。勉強が得意だった保護者は気が付かないこと多いです。
上から紙を貼って隠して解くという勉強方法は、言いかえれば
「1秒で紙をめくって正答を確認出来てしまう状況で、わからないときに紙をめくりたくなる衝動と戦いながら解くことになる」
ということです。
この生徒の気持ちを知って欲しいです。
「点数を上げるために頑張りたい!」「×を〇にするためにやる!」
なんて気持ちで取り組める勉強への意識が高い生徒は問題ありません。そんな無駄なことしても意味無いこと知ってますから。
しかし、勉強への意識が低い生徒はこうはいきません。また、性格的に完璧主義の子もこうはいきませんね。
「そんなに勉強したくない」「×ばっかり続くと不快だ」「出来れば〇ばかりにしたい」「答を確認して〇にしても、理解したら〇でいいじゃないか」
こんな気持ちで取り組んでいる生徒は、1秒で正答を確認できる環境下での演習は高い確率でチラッと見てしまいます。
また、全力で貼った紙を透かせたりするやもしれません(笑)
誘惑とは戦わせないのがコツですから、「勉強への気持ちが薄い」場合や「完璧主義の子」の場合はあまりお勧めしません。
コピーをして、正答を知るためのハードルを高めておく方が良いです。
今回紹介した作戦は勉強への意識が高い子向けですかね。とはいえ、教科担当に努力の跡をキッチリ評価してもらえるというのはデカいですから、一度やってみるといいですね。
今回紹介したみたいに問題と解答のパートがキレイに分かれているときはこの作戦が効きますが、解答欄がバラバラしているとまた手間ですよね。
示したような問題と解答パートの分かれたワークであれば是非お試しを。親子ででも、子どもだけでも。
見事なワーク演習を見せてもらったので皆さんにご紹介しました。
活用出来ると良いですね。
今日はこのへんで。
それでは。
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國立拓治
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