定期テスト直前で、生徒たちの問題演習の出来を確認してます。学校のワークの2回目、3回目に取り組んでもらっているところです。
今回は特にこの2回目3回目の演習で「ミス数を減らす」ということにピントを合わせて取り組んでもらっています。言葉にすると当たり前なんですけどね(^^;)
昨日はある生徒の社会の2回目の演習について見てました。
テスト範囲全部でミスの数が1回目36、そして2回目が33でした。ん、見事に減らないな。これは・・・?
減らない理由を探るべく、演習のミスの部分を見てみました。
まずは同じ時期に出てくる人物が逆になってるところが2か所ありましたね。「毛沢東」と「蒋介石」、「吉田茂」と「東条英機」が逆でしたね。
中国の偉い人、日本の偉い人、ぐらいのくくりで頭の中に入ってるのでしょう。もう一度教科書を読んでもらい、各人がなぜ歴史に名を残したのかを確認してもらいましょう。
後のミスは・・・治安維持法と書くところが2度もミスしています。記憶を頼りにその問題を書くと、
戦後、( )法は廃止され、国民の政治活動が自由に行えるようになりました。
だった気がします。
私はその子に質問しました。「治安維持法ってなに~?って友達に質問されたら説明できんでしょ?」
その子は爽やかに首を縦に振りました。そうだろうなぁ。この文章の「政治活動が自由に」と言う部分でピンと来ないってことはそういうことです。
この法律のせいで酷い目に遭った国民が沢山いたことでしょう。詳しくは知りませんが、私にはこの「治安維持法」という5文字はなにか冷たかったり不吉な文字群だと感じてしまいますけどね。
この言葉もググって調べてみてほしいなんてその生徒に伝えました。
さてさて、その子のミスのハイライト。私がドキッとしたミスはこちら。
「朝鮮戦争」と書くところを「沖縄戦」と書いてしまっていたのです(゚д゚)!
おおお・・確かに、先ほどの蒋介石と毛沢東のところの理解と同じように、「その時代にいくつか起こった戦争のワードの2つ」というくくりで頭に入ってるんでしょうね。
ここのミスはなんだか流せませんでした。「飛騨山脈」と「赤石山脈」を書き間違えたのとはわけが違います(苦笑)
いろんな意味で「朝鮮戦争」と「沖縄戦」は言葉の重さが段違いです(+_+)
私にとっては「沖縄戦」は・・・灰色というか血の色のイメージがついてきます。この3文字には悲しい感情がパッケージされてます。
私もその子と同じように余裕で戦争を知らない世代ですが、今日までに触れてきた沖縄戦についての知識の差でこの感情の差が出るんでしょう。
日本の歴史について学ぶ上で、このへんは大事じゃないかなぁという個人的な想いがあって、伝えておきたいと思って、その子に質問しました。
「日本が第二次世界大戦で負けたのっていつか知ってる?」
その子は爽やかに首をかしげました。
「じゃあ、今まで歴史を習ってきて、ここは重要だなって覚えてる歴史の年号ってある?」
「えー・・・あ、日本国憲法が1946年に出された」
「おおお!いいね!大事な出来事覚えてるね!ちなみに日本が戦争に負けたのは1945年なんだ。ここから勝った国の指導の元で日本はガラっと変わっていったのよ。その流れで1946年に今の憲法が出来たのよ」
「この1945年は日本の歴史のとても大きな節目だと思うんだよね。1945年に日本の敗戦が近くなってきた時に、ついに日本本土の沖縄が戦場になってしまって・・・」
そんな話をその生徒にしました。
私の話を聞くその子の表情は爽やかそのもの。おそらく理科の「仕事の原理」の説明を聞くときと同じ爽やかさです。
私は説明をしながら、胸にチクチクとするような想いだったんですけどね(^^;)
歴史っていう教科は平たく言うと、「昔の人のやってきたことを知って、より良い未来にしようぜ」って教科かなと。
確かにこのあたりの歴史は語句が難しいし、人は沢山出てくるし、戦争も沢山起こるし、教科書は無理やり短い文章にまとめてるから内容入ってこないし、奈良時代に比べて理解するのが難しいところです。
しかし、ここから学ぶべき教訓は奈良時代の比じゃなくて、じっくりと取り組んでほしいところなんですよね。
またテスト前日にミスした語句を調べるなりして理解を深めてほしいです。
昔フォークは流行った頃に「戦争を知らない子供たち」って曲が流行ったそうです。
私はその曲を知らない「『戦争を知らない子供たち』を知らない子どもたち」の世代です。
そうすると今の中学生は・・・「『戦争を知らない子供たち』を知らない子どもたち」を知らない子どもたちですかね(゚д゚)!クドイ
社会の問題演習の出来の確認を元に、生徒と話したことを書いてみました。
今日はこのへんで。
それでは。
この会話をした生徒がこの自習室の写真に写ってますね(´▽`)
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國立拓治
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