けっこう前の話です。
大学時代の友人から相談の電話がありました。
中学校で我が子絡みでトラブルがあって、どう対応しようかという相談でした。
相談内容はこんなです。
中1の子の学校の授業中に、舐められた先生が舐めた生徒たちにからかわれたようなのです。
なんでも、〇時になったら授業中に筆箱を皆で一斉に落とそうというイタズラだったようです。
このイタズラは見事炸裂。授業中に複数の筆箱が同時に床に落ちた音が響きわたったそうです。
その代償は大きかったようで、ふざけて筆箱を落とした生徒たちは先生たちにこっぴどく怒られたそうです。
中学生らしいイタズラですよね。さて、ここからです。電話をかけてきた知り合いの子もどうもそのイタズラに参加していたようなのですが・・・
どうもその子が凄い言い訳で逃げ切りを図ったようなのです。
その親である私の友人の言葉をそのまま再現すると・・・
「でな、うちの坊主がたまたまそのイタズラと同じタイミングで筆箱を落としちゃったらしいのよ!」
・
・
は?
マジか?
その子供の言い分を信じちゃうのか?
「俺の目を見て本当だって言うから間違いないわ」
とまで彼は言いました。
これが我が子を愛するあまり盲目になってしまう親の視点なんだろうと驚かされました。
皆で筆箱を落とすイタズラと同タイミングでうっかり自分の筆箱を落としてしまう確率というのは、天文学的な低さのはずです。
岩倉の街でバッタリとオバマ大統領と会う確率より低いはずです(笑)
そして、その友人の子は友人に似て元気なお調子者です。親譲りのお調子者がそんなクラス一大イベントに乗らないほうが不自然です(笑)
恐らくその友人は首元にしがみついてきた赤ちゃんの頃、嘘とか知らない幼児の頃、ずっといい子だった幼いころの自分の子のままだと信じきっているのでしょう。
人間は成長に従い嘘も覚え、イタズラもするようになるのに。親である自分自身イタズラばかりの人生だったくせにです(笑)
その時には私も一応指摘しましたけどね。
「あのな、普通で考えたらそれ真っ黒やぞ。お前の手前、一緒に筆箱落としたことを言い出しにくかったんだと思うよ」
どこまで伝わったでしょうか?そして、もしもこの記事を読んでいたら当時はアホだったと振り返ってくれるでしょうか?
恋は盲目なんて言葉ありますが、親は我が子に盲目になりやすいんだなぁとその時学びました。
保護者の皆さん、我が子に盲目になってませんか?
生徒の皆さん、親が信じてくれているのを利用して嘘ついてませんか?
願わくば親子間は風通し良く行きたいですね。
ふと思い出した思い出話をお送りしました。
今日はこのへんで。
それでは。
國立拓治
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