(サムネイル画像の桜は2022年4月1日撮影の写真です。2024年4月2日現在はまだ2分咲きです!)
はてなブックマークというWEBサイトが好きです。
WEB上でよかった記事とかあったときに個人的にブックマークをつけることができる機能があってですね、これを皆で共有しようというのがはてなブックマークというサイトです。
振り返ればこのサービスも天才ひまつぶしドリルを書いた田邉先生@りんご塾が使っていて知った気がします。
「あぁ、田邉先生が良い記事を沢山見つけてくるのはここからだ!」なんて嬉しくなったことを覚えています。
そんなはてなブックマークで興味深い記事を昨日見つけまして。
んーなるほどなぁ。なんでもやってみるという姿勢が最強。子どもたちの勉強でも一緒だわ。
この安達さんと言う方の記事はおもしろくてちょいちょい読ませていただいてます。
で、このWEBサイトでもう一人好きな著者がいてですね、しんざきさんと言う方です。
とても面白い記事を書かれる方で、この方の記事もはてなブックマーク常連です。
昨日はですね、この安達さんの過去のエントリーを読み漁ったあとに、しんざきさんのエントリーも読み漁ってしまい、寝るのが遅くなってしまいました(+_+)
読んでいって中学生や中学生保護者にも読んで欲しいと思った記事があったのでご紹介を。
こちら。
んー面白い。そして学生に是非読んで欲しい内容だと思いませんか?
一言で言ってしまえば、「質問するときはどこまでわかってるかを伝える方がいいよ!」ってことなんですけど、それを別の具体例で示してくれているんです。
「質問するときは2台目の掃除機を買いにいくつもりでしろ」と。
すこしだけこのしんざきさんの記述のご紹介を。
「つまりだな、掃除機を買いにいくとするだろう。電気屋の店員さんに、ただ「掃除機欲しいんですけど」と言ったらどんな掃除機が出てくる?」
「え。えーと。セール中の掃除機とかでしょうか」
「まあ近い。答えは、「相手が売りたい掃除機」が出てくる。当たり前だけど、ただ「掃除機」とだけ言うと、相手に判断基準を全部丸投げにしているわけだから。ただの店の都合で、全然吸い込めない上にすぐ充電が切れて、電源を切ったとたんに吸い込んだものがぽろぽろ落ちてくる、愚にもつかないコードレス掃除機とか買わされるわけだ」
「コードレス掃除機になにか恨みでもあるんですか」
「けれど、ここで自分の中に「一台目の掃除機」という基準があったらどうなるか。その掃除機を使って感じた経緯、不満点、改善したい部分とか当然あるだろう。吸引力が弱いのか?重いのか?音がうるさいのか?紙パックが高いのか?「ここは良かったから二台目でも継続させたい」ってところもあるかも知れない。吸引力には不満はないんだけどちょっと高くてもいいからもうちょっと軽いのはないか、とか。そうすれば、電気屋の店員さんも、ちゃんとこっちのニーズに合わせて真剣に答えてくれるだろう?」
「……なるほど」
ちょっと話が見えてきました。
「まあ、電気屋だったら、親切な店員ならそういう一台目の不満点をインタビューしてくれるかも知れないが、研究者はそんなことは聞かない。「一台目」の情報がなければ、この相手に答える意味はないと考えるか、あるいは自分が話したいことだけ話す。だから絶対に、「自分は一台目の掃除機で何を試みて、何が出来て、何が出来なかったのか」を相手に伝えないといけない」
つまり、S先生の表現する「一台目の掃除機」というのは、自分の思考過程、「自分はその問題に対して何を試みて、それがどのように失敗したのか」でした。
あるいは、「どこまでは試みが成功したのか」でした。
質問する時はそれを必ずセットでもってこい、というのがS先生の言いたいことだったわけです。
なるほどなぁ~。
この会話は東京大学でなされたもので、全然指導内容がわからなかったしんざきさんが「全然わからない」と直訴しに行った時に話してもらったこととのこと。
このことをよく覚えてるなんて書かれてましたね。
ご紹介した箇所が良いところではありますが、とても文章が上手な方で、最初から最後まで楽しめるエントリーです。
質問は2台目の自転車を買いに行くつもりでしよう!
さて、いつもながら思うわけです。
「これを中学生たちに伝えたいなぁ」と。
とはいえ、掃除機というのは子供たちにとって身近とは言い難く、もっとリアリティーがあるものに置き換えられないかなと。
んー、スマホは持ってる子とまだ持ってない子いるし、そもそも子どもだから自分の家電を買う機会などほぼ無いし……
自転車はどうだろう?
誰もが自転車に乗るだろうし、身体の成長と共に必ず買い替えをしますよね。
「質問は2台目の自転車を買いに行くつもりでしよう!」
これでどうだろう?さっきの文章を自転車に置き換えて……
「つまりだな、自転車を買いにいくとするだろう。自転車屋の店員さんに、ただ「自転車欲しいんですけど」と言ったらどんな自転車が出てくる?」
「え。えーと。セール中の自転車とかでしょうか」
「まあ近い。答えは、「相手が売りたい自転車」が出てくる。当たり前だけど、ただ「自転車」とだけ言うと、相手に判断基準を全部丸投げにしているわけだから。ただの店の都合で、ムダに沢山機能が詰まっている最高級グレードのママチャリとか買わされるわけだ」
「ママチャリになにか恨みでもあるんですか」
「けれど、ここで自分の中に「一台目の自転車」という基準があったらどうなるか。その自転車を使って感じた経緯、不満点、改善したい部分とか当然あるだろう。車輪が小さいのか?高さが低いのか?ブレーキの効きが悪いのか?ハンドルの形状は?「ここは良かったから二台目でも継続させたい」ってところもあるかも知れない。全体のデザインや形状は良いんだけど、ちょっと高くてもいいからもうちょっと軽いのはないか、とか。そうすれば、自転車の店員さんも、ちゃんとこっちのニーズに合わせて真剣に答えてくれるだろう?」
「……なるほど」
ちょっと話が見えてきました。
「まあ、自転車屋だったら、親切な店員ならそういう一台目の不満点をインタビューしてくれるかも知れないが、気の利かない先生はそんなことは聞かない。「一台目」の情報がなければ、この相手に答える意味はないと考えるか、あるいは自分が話したいことだけ話す。だから絶対に、「自分は一台目の自転車で何を試みて、何が出来て、何が出来なかったのか」を相手に伝えないといけない」
つまり、S先生の表現する「一台目の自転車」というのは、自分の思考過程、「自分はその問題に対して何を試みて、それがどのように失敗したのか」でした。
あるいは、「どこまでは試みが成功したのか」でした。
質問する時はそれを必ずセットでもってこい、というのがS先生の言いたいことだったわけです。
中学生には掃除機よりも身近に感じてくれないかなぁ。
また生徒たちに話してみたいと思います。
「質問はどこまでわかったかを相手に伝えるようにするんだよ~」というメッセージを伝えるのに、こんな具体例を出すことでより伝わりが良くなるといいなと思います。
余談ですが、このしんざきさんと言う方、ゲーム業界でも有名な方で、私は10年ほど前にドミニオン日本選手権に行った時に司会をしてらっしゃってお見かけしたことあります(^^)
今日はこのへんで。
それでは。
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