少し前の話です。電話が鳴りました。昔の塾仲間からです。
年齢的にも塾歴にも後輩にあたるので、何か困ることがあるとたまに電話が鳴りますね。
「今勤めている塾で個別指導の部門にいるんですけど、ストレスしかない毎日ですよ~」
明るく弱音を吐いてましたね。
「さくら個別では教材どうされてます?」「夏期講習はどうされてます?」
自塾の参考にしようといくつか質問を受けました。
昨日書いた記事のような、夏期講習にいかに多く授業を取らせるかという塾のようです。昨日書いたように規模としても大きめの塾ですから正に書いた通りの展開ですww
テキストすらも販売ノルマがあるらしく、まぁ大変です。確かにストレス多そうです。
その後輩が勤めている塾では夏期講習は各校舎での売り上げ目標が降りてきて、そこからどう売り上げるかは各塾長任せだとのことでした。
昨年後輩の会社全体で1人の生徒に売り上げた最高金額は30万円だったそうです。
私は祈るような気持ちも込めて後輩に聞きました。
「その30万っていうのはさ、会社としてどうなんだろう?面談をして親子と共にこの内容で夏を乗り切りましょう!っていう感じで決まっていったのか・・」
「それともだよ、(やったぜ。30万も売り上げてやったぜ!)って感じなのかどっちなんだろう?」
後輩は間髪入れずに半分冗談めかして答えました。
「後者に決まってるじゃないですか」
んーだろうね。そんな体質の塾だからストレスしか無い毎日なんだろうね(苦笑)
多かれ少なかれ企業の個別指導塾で働いてきた人たちは同じようなことを経験してきています。
以前企業の個別指導塾に勤めていた知り合いの先生たちに聞くと、「提案した講習費が高くて母親に面談中に泣かれました」とか、「夏期の目標売上に達成できなくて、2度目の面談をして再提案した家庭あります」とか、酷いエピソード湧いてきます(苦笑)
本当にどうかしてますよね、この個別指導塾の講習に対する姿勢。毒づくとどこまでも毒づけそうです。せめて爽やかに言いましょうか。
「いやぁ~反吐が出るなぁ!」
爽やかになったでしょうか(笑)
その後輩にはうちの塾が今年始めてみた夏期講習の取り組みを伝えました。
「今年は中3に教材だけ売って自分でやらせるコースも作ってみたよ」
後輩は驚いて言いました。
「そんなことしたら儲からないじゃないですか?」
私はその言葉にかぶせます。
「いや、儲けようと思って夏期講習作ってないから。成績を上げることを最初に考えて作ってるから」
当たり前のことを言っているつもりなのですが・・なんでしょうね、ちびまる子ちゃんで言うと丸尾君が正論を吐いて教室の空気が冷えていくような感覚を感じます(苦笑)
「学生の本分は勉強でしょう!」なんて言った後の教室の空気のようですw
その後輩も基本的には生徒の成績を上げたい想いが強い人なので、その企業塾では煙たがられている存在なのだそうです(苦笑)
そんな後輩が私に電話をしてよかったとそのときに言ってくれました。
「売り上げ至上主義の塾にいますが、やっぱり生徒の成績を上げることを第一に考えるべきだということを思い出せました」
とのこと。
なんだか急にカッコいい役回りになりましたね、私。ちびまる子ちゃんで言うと大野君と杉山君ポジションですね(笑)
売り上げランキング: 56,136
昨日書いた「ボッタクリ個別指導塾に気をつけて!」という記事は、こういった出来事が積み重なって書くことを決意しました。
おかげさまで昨日の記事はフェイスブックでの「いいね」が同業の先生たちを中心に100に迫る勢いで増えています。
ツイッターのリツイートも学生を中心に増えています。もしかしたら個別の塾でバイトする子たちかもしれませんね。
ボッタクリ個別指導塾に気をつけて! https://t.co/j0RE7H6wtw pic.twitter.com/PVSEBOYv09
— takuji kunitate (@sakurakobetu) August 13, 2016
多方面から反響をいただけました。同じことを思っていた人が沢山いたんでしょうね。
個別指導塾に通うご家庭が「ボッタクリ講習」の存在と受講を勧める手口を知ることで、明らかに過剰な講習は受講しないようになったらいいなと思います。
長々と書きましたしこれぐらいにしておきましょうか。また頭にくることがあったら書きますね♪
今日はこのへんで。
それでは。
國立拓治
最新記事 by 國立拓治 (全て見る)
- 中学英語教科書ニューホライズン2年にだけ掲載されてた「英単語の覚え方」 - 2024年11月18日
- 愛知公立高校進路希望倍率ベスト10~2024年と2006年を比較!~ - 2024年11月14日
- [小学生]これだけ!英単語360の特典クリアファイルプレゼント! - 2024年11月12日