もう5年以上前の話です。
あるご家庭の中3生の進路相談の電話で、「中学校から専門学校を勧められた」とおっしゃっていました。
専門学校しか行けないようなニュアンスで担任の先生に専門学校を勧められたとおっしゃるのです。
家庭の意向としては「大学までは考えていないが高校には通わせたい」とのこと。学歴として「せめて高卒までは」という意識が保護者世代には色濃くありますよね。
この親の意向を受けて、私は得意気に言いました。
「彼女の内申からすると、専門学校しか行けないという状況ではないです。〇〇高校の普通科でしたら推薦での進学が可能なはずです」
「再度学校にこの高校名を出して話をしてみてください」
そんな風に伝えて電話を切りました。
なぜ学校の先生は専門学校を勧めたのだろう?専門学校とパイプでもあるのかな?
こんな風に思った覚えがあります。
その後、無事に〇〇高校の推薦をもらい進学した彼女でしたが、学校の勉強が大変だというような話を他の子からの話で小耳にはさみました。厳しい校則にも参っていると。
さらにそこからもう数年経過して、彼女に再会をしました。
家族経営のサービス業を彼女も手伝っていました。そこで彼女は活き活きと働いていましたね。
そんな彼女を見て、私は進路指導をしたときのことを思い出しました。
「あーこうやって活き活きと働く彼女を見ると、もしかしたら学校の先生の専門学校を勧めた進路指導の方が彼女の幸せに寄り添っていた指導だったかもなぁ」
「『せめて高卒』なんて意識、自分も含めて持っているけど、普通科の高校にしがみつく理由は無かったかなぁ」
「でも親からしたら、高卒じゃないときの嫌な思いをした場面を見てきているのかもなぁ。このへん含めてもっと親と深く相談できていたらよかったかなぁ」
いろいろと思いが巡りましたね。
高校への選択肢も彼女にはあって選べることを示した私は正しかったです。なんなら得意気です。「情報持ってる塾に来ていてよかったですね」ぐらい。
しかし、その2つの選択肢をそれぞれ選んだ時の長所短所と自分の気持ちまで家族と話せていたら、よりよかったんだろうなと反省します。
また彼女に再会することがあったならば、今度は聞いてみたいです。
「普通科の高校に進学したけど、振り返ってみて専門学校に行っておけばよかったかもとかあるかな?」
彼女にした進路相談とその後の彼女の様子は、これから取り組む進路相談に活かしていきたいですね。
ふいに思い出す進路指導の思い出でした。
さて今年。懇談会がコロナの影響でまだ実施出来ていません。相談したかったなんてご家庭もあるやもしれません。
また8月末ごろに案内させてください。私は9月10日に本の締切があるので、私は9月10日以降でお願いします((+_+))
今日はこのへんで。
それでは。
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國立拓治
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