鬼舞辻無惨との戦いを終え平和な日常が訪れた炭次郎のもとに「炎柱・煉獄杏寿郎」のいとこにあたる「学柱・煉獄教寿郎」がやってきた。
このお話は炭次郎が教寿郎より「学(まなび)の呼吸」の伝授を受ける模様を伝えるものである。
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壱の型の指導を受けたのは週末だったが、今日は月曜で中学校の授業があった。
炭次郎は部活を早退して教寿郎の家へ向かった。約束の時間に少し遅れた炭次郎に教寿郎が声をかけた。
「遅かったな炭次郎。なんと、善逸につかまっていた?善逸は本当に余計なことしかしない男だな。では早速弐の型の指導を始めようか」
前回教寿郎を激怒させてしまった炭次郎は機嫌の良い姿にホッと胸をなでおろす。
「今日の学校の授業はどうだった?集中をして受講できたか?」
炭次郎は教寿郎のご機嫌な様子に油断をして、伊之助と共に午後の授業をウトウトしたことや、善逸に執拗に話しかけられて雑談を少ししてしまったことを笑って明かした。
「・・・だから少し授業内容を覚えていないのです」
教寿郎の顔がゆっくりとこわばる。炭次郎の話し終わる言葉にかぶせるように教寿郎が口を開いた。
「よもやよもやよもやだ!このセリフ言い飽きたぞ。これだけなっていないと指導のし甲斐があるというものか・・・」
怒りを通り越して呆れた様子か。諭すように言葉を続けた。
「学の呼吸弐の型は『授業全集中』だ。文字通り学校の授業を真剣に受けるという内容だ」
「勉強とは簡単に言うと『覚える』と『解く』の2つの行動だけ。学校の授業の中で『覚える』の部分を完成させることを目指すのだ」
「勉強を至高の領域に近づけるものは皆が学校の授業を真剣に受けて、学ぶ内容を学校の授業の中で覚えきる」
「ああ見えて宇随天元とかは学校の授業だけでテスト前にほぼ勉強をしなくてもど派手に高得点を叩き出していたな」
「学の呼吸を極めるとそうなる。学校の授業の中で覚えきって理解しつくすので、『覚える』を再度行う必要がないのだ」
ほうほうなるほどと頷く炭次郎。
「さて炭次郎、今日の授業を聞いていなかった部分、どこで取り返すつもりでいる?」
「なるほど。でもな、『テスト前に頑張るから大丈夫です』って言うけど真面目に聞いて授業の中で覚えきった生徒たちがその時間を油断して遊んでいると思うか?」
「授業を聞いていなかったものたちが不必要な覚え直しの時間を使っている間に、授業を聞いていたものたちは理解を深めるべくさらに演習を進める」
「この差は決して縮まることがない」
「岩柱の悲鳴嶼や上弦の壱の黒死牟のような至高の領域近い能力のあるものたちに、自分と変わらぬ努力をされたらその武力の差が縮まらないのは想像できるであろう?」
「能力のあるものに正しい取り組みで長時間努力を重ねられたら、凡人にはそれを超えることは本当に難しい。ほぼ不可能だろう」
「能力が無い凡人が出来る最高のことは『正しい取り組みで長時間努力をすること』だけだ。凡人はこの事実を知ることが大切」
「これは前回同様、勉強に限らないけどな」
「・・・だから学校の授業は全集中で受講せねばならん。授業中の居眠りとか雑談とか万死に値する」
「刀を折った時に刀鍛冶の鋼鐵塚が出刃包丁持って激怒して襲ってきただろう。私は君が今後授業中に居眠りをしたり雑談をしていたら鋼鐵塚のように振る舞う(笑)」
教寿郎のセリフがどこまで冗談なのかわからず怖いが、学校の授業の大切さは炭次郎の心と身体に刻まれた。
学の呼吸弐ノ型「授業全集中」
学校の授業を集中して受け、授業の中で理解しきることを目指す
・・・
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教寿郎の喋り一本での展開は単調かなとも思いますが、勉強の大切なことを伝えることが目的の記事なんでこれで突き通すか。
他の人物に話させたり、事件を起こしたり動きを出すか。
なんて私は思いながら、気が向いた時にこのシリーズ続けますね。
書いている内容はガチガチのガチ。全中学生に聞いてほしい内容ですからね(´▽`)
今日はこのへんで。
それでは。
この目も生徒に書いてもらいました(´▽`)
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國立拓治
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