明日は愛知県公立高校入試の合否発表日ですね。
入試を終えてしばらく羽を伸ばして遊んでいた受験生たちもソワソワし始めていることでしょう。
人生の中で筆記テストの一発勝負で3年間通うところが決まるなんてこと、思い浮かべても高校入試ぐらいだと思うんですよね。
公立高校の受験に限って言えば、15歳になる歳の春に一生で1度受験するのみです。英検だって自動車の運転免許だって大学の受験だって、上手くいかなかったら再度受験ができます。しかし高校受験は2度目が無いですよね。
この一発勝負のシステムのおかげで学習塾が存在するのかもしれませんけどね。
愛知県の塾では「公立高校全員合格」という表現はあまり使わない
愛知県は47都道府県で唯一、2校の公立高校を受験できる素晴らしい県なんです。
滑り止めの私立高校を1校持ったうえで、さらに滑り止めを公立で1校受験することが可能なのです。
実力相応の公立高校を受験して滑り止めになる公立高校を2校目に受験するなんていう子もいれば、納得できる私立高校の合格が先に出ていれば公立2校ともチャレンジ校にする子もいたり、本当に行きたい公立1校だけチャレンジ受験する子もいます。
他の都道府県に比べて受験する形がいろいろあるんですよね。
このような状況も手伝って、「公立高校全員合格!」なんて表現は愛知県の塾ではあまり使われないように思います。
2校受験できるからそりゃそうでしょう。チャレンジする受験じゃなかったらそうなるでしょ。ってなものでしょうね。
「公立が2校も受験できるなら、愛知の親御さんたちは何を求めて塾に通わせるのですか?」
初めてお会いして愛知の入試システムをお伝えした際に、純粋な疑問をぶつけてくれた神奈川の岸本先生@慧真館の言葉が思い出されます。
「(受かる落ちるは別にして)より上を目指して努力をして受験をして欲しいということだと思いますよ」
こんな会話をした気がしますね。
公立入試の合否はもちろんハラハラするわけですが、そのハラハラ度合いは愛知県は2校受験が可能なことで比較的緩やかなのかもしれません。
敵は自分自身。他の受験生は共通の敵(自分自身)を目指して戦う同志と思え!
大河ドラマ「いだてん」を見てますか?もう今の子は毎週テレビでドラマを見るとかあまりないのかな?
「いだてん」は視聴率的には低いらしいですが、私にとってちゃんと大河ドラマを最初から見ているのは実は初めてのことで、楽しんで見ています。
ドラマ内の話です。
短距離走者の弥彦は日本国内で敵無しだったのですが、オリンピックではタイム的にも敵わないことが最初から明白な状況。
何度も心を折りながら、プレッシャーに揺さぶられながら、100メートル走の予選当日に出番を待つシーンがありました。
日本の総監督である大森が、緊張している弥彦に話しかけます。
「敵は他の選手じゃないんだ。唯一の敵はタイムなんだよ。ここにいる他の選手たちが同じ敵(タイム)を目指して走る同志と思えば良い」
おおおお!!!なんて良いことを言うんだ!!!私は強く心を動かされました。
弥彦は予選で惨敗。しかしその予選で自己ベストタイムを叩き出し、順位は最下位ながら晴れ晴れとした笑顔で大森と抱き合いました。
「自分のベストを出すことが出来た。勝負には負けたがこの結果に満足をしているよ」
主役の金栗に良い表情で話す弥彦がとても素敵に見えましたね。
このシーンを見ているときに、明日の合格発表日のことや中3受験生たちのことが思い出されました。
日本総監督の大森のセリフはそのまま入試に挑戦した中3生たちにも当てはまるのではないかと思ったのです。
「敵は他の受験生じゃないんんだ。唯一の敵は自分自身なんだよ。同じ高校を受験した他の受験生たちは同じ敵(自分自身)を目指して努力を重ねてきた同志と思えば良い」
弥彦の走った後のセリフも、
「自分のベストで入試へ向けて努力を重ねることが出来た。勝負はどうなるかわからないけどこの過程に満足をしているよ」
こんな風に結果が出る前日の今日に言える心持ちであればいいな。そして明日どんな結果となっても胸をはって同じことが言えるといいなと思いました。
「努力せず合格」よりも「努力して不合格」を!
「努力して合格」
「努力して不合格」
「努力せず合格」
「努力せず不合格」
この4つに今回の受験を当てはめた時に、誰もが目指すのが一番上。「努力して合格」を目指す。そのために塾は指導をする。
難しいのは真ん中の2つ。「努力して不合格」と「努力せず合格」のどちらが良いかという問題。
生徒に聞くと「努力せず合格」を選んだりすることもあるが、私に言わせると断然「努力して不合格」が良くて、その差は天地ほどかと。
努力をしてベストを尽くすことができたのかどうか。これは合否を超えて大切なことだと思う。
偉そうにカッコいいこと書いてるけど、実はこれ、林修先生が著書で書いていたんですよね(^^;)
すでにその事実忘れて、自分のオリジナルな話だと思っていたところあったんで、恐ろしいですね((+_+))
すごくわかりやすい区分なので、もう少し林修先生のこの4つの区分について語らせてください。
明日入試の合否を受け取る受験生たちへ
「努力して合格」「努力して不合格」「努力せず合格」「努力せず不合格」、明日の結果を受けて今回の受験は自分はどこに当てはまりそうか想像してみて。
「努力して合格」になりそうだなと想像した子たち、最高の結果を得られそうだね。大事なのは努力の方。合否はブレても落ち込まない。自分自身との闘いに勝ってベストを尽くして入試に臨んだんでしょ?最高じゃないか。この経験を活かしてこれからも頑張るんだよ。
「努力して不合格」になりそうだと想像した子たち、それはいい結果だよ。力を出し切れず点が足りなかった。でもそこまでにベストの準備が出来たんでしょ?これからもベストをぶつけて何度でもぶつかっていってください。努力出来る人が一番強いです。誇っていい。
「努力せず合格」になりそうだと想像した子たち、合格はタマタマだと考えよう。ベストの努力が出来なかったことを反省しよう。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」なんてチコちゃんに叱られぬよう、これからベストを尽くすことを目指してね。それが大事。
「努力せず不合格」になりそうだと想像した子たち、ある意味あるべき結果なんだ。「努力せず合格」したら勘違いしちゃうよね。取り組み通りの正しい結果を受け取って、これからに活かしていこう。人は一生懸命取り組める人と一緒にいたいからね。ベストを尽くして物事に取り組めるようにここから始めていってね。
これら4区分のどの区分に入っても伝えたいことは1つ。「努力の出来る人になってほしい」ということですね。
明日の合否発表を控えて、私のソワソワと落ち着かない感じが文章に出て、伝えたいこと絞り切れずフラフラとした文章になってしまったでしょうか。
思うままにいろいろ書きました。明日の合否発表を待つ受験生たちに読んでもらえたらと思います。
おーい、うちの中3公立受験生たち!そろそろ勉強再開したらどう?高校から課題をもらったらまた自習においでよ。4月末までは自由に塾で自習してね。
今日はこのへんで。
それでは。
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國立拓治
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