「学校ワークは繰り返し取り組んで誤答数を減らしていこう」
テスト勉強時にはこんな風に生徒に伝えています。
その減らしていく誤答数の目安はザックリとしていて、やるたびに誤答を最低でも半分になるようにと伝えています。また、ワーク完成レベルを「誤答数1ケタ」としてます。
でもこれ、そのテスト範囲の広さによって、問題数が変わりますからね。
ワークで100題あれば誤答数1ケタの9問ば正答率は91%
ワークで200題あれば誤答数1ケタの9問は正答率95.5%
これだけブレが出てしまいますが、わかりやすさ伝わりやすさを重視してこのブレは無視しているのが事実です。
このへん、ビシッとバチっとやりたいとなれば、キッチリ正答率を出した方が良いと思います。
しかし、結構面倒な作業なんで、やってみるならば保護者に出してもらうのがいいかなぁと思ってます。
自塾でも一時期これで取り組んでいましたが、煩雑な作業なんで止めたという過去があります。
その細か~い作業、ご紹介しておきますね。
ワークの問題数を数えて正しい正答率を計算する!
テスト範囲が出てから取り組める作業です。テスト範囲が出たならば、まずは学校ワークのテスト範囲の各科問題数を数えます。こんな感じで。
国語ワーク 122問
数学ワーク 92問
英語ワーク 76問
社会ワーク 145問
理科ワーク 173問
例えば英語のカッコ埋めの出題で、「1問の中にカッコがいくつもある場合は、全部あっていて1問の正解とする」などの問題数カウントルールはしっかり決めておいてください。
この作業が地味で怠いです(+_+)が、サポートしている保護者がやってみる分にはいいかなぁと。
問題数を数えたらメモをしておいて、1回目の演習に取り組みます。
で、1回目の演習が例えばこんな結果だったとします。
国語ワーク 122問 1回目90問正解
数学ワーク 92問 1回目72問正解
英語ワーク 76問 1回目45問正解
社会ワーク 145問 1回目102問正解
理科ワーク 173問 1回目132問正解
ここで、各教科で正答率が何パーセントだったかを計算しましょう。計算式を一応書いておくと、「正答率=正答数÷問題数×100」ですね。
国語は90÷122×100で算出。約74%ですね。こうして各教科の正答率を出してみれば、仕上がり具合が実感しやすいですよね。
正答率を書き加えてみると…
国語ワーク 122問 1回目90問正解 正答率74%
数学ワーク 92問 1回目72問正解 正答率78%
英語ワーク 76問 1回目45問正解 正答率59%
社会ワーク 145問 1回目100問正解 正答率69%
理科ワーク 173問 1回目132問正解 正答率76%
こんな感じですね。正解数だけではピンと来なかったと思いますが、各教科の現在の仕上がり具合が分かりやすくなりました。
目標点にもよりますが、英語と社会がまだ仕上がりが浅いのが見て取れますよね。
さてここからです。
私が思うに、ワークの正答率以上に本番のテストが取れることはあり得ないと思うのです。
だから、この正答率の数字というのは当日取れる上限の点数じゃないかと。
同じ問題が出るわけでは無く、100点阻止問題とかねじ込んでくるでしょうし、ここから10%から20%減ったぐらいが当日点じゃないかと思っているのです。
正答率が74%だったならば、当日は最高でも74点ぐらいだろうと。で、実際にはここから目減りして60点台とか50点台になるだろうということです。
ということは、これらを踏まえて、取りたい点数を%でそのまま表して、そこから+10%から+20%ぐらいの正答率をテスト当日までに取る必要があると思うんですよね。
具体的に表してみると、例えば数学で70点取りたいとなったならば、ワークの正答率が70%では理解が足りなくて、+10%した正答率80%、もしくは+20%した正答率90%ほどにしておく必要があると思うのです。
この考えを元に、ここからの演習で目指す正答率を定めておきます。
各教科60点を目指したいとなれば、ワークの正答率目標は各教科70%~80%で設定するといいです。
各教科80点以上を目指したいとなれば、ワークの正答率目標は各教科90%~100%で設定するといいです。
再び実例出してお話しますね。さっき出した例の子がワーク2回目の取り組みで出した正答率だったとします。
国語ワーク 122問 2回目90問正解 正答率74%
数学ワーク 92問 2回目72問正解 正答率78%
英語ワーク 76問 2回目45問正解 正答率59%
社会ワーク 145問 2回目100問正解 正答率69%
理科ワーク 173問 2回目132問正解 正答率76%
そして、目標点は各教科60点とします。
すると、目標正答率は70%~80%で設定ですよね。
だから、この生徒は3回目のワークに突入して演習すべき教科は正答率70%を超えていない英語と社会になります。
他の正答率70%を超えている3科目は、3回目の演習を間違えた問題だけを解きなおすとかして、演習時間を短縮したりするといいですね。
以上です。
冒頭にも言いましたが、これを10年前ぐらいは塾でもやってました。まだ通ってくれている中学が4つ5つぐらいの頃ですね。
この取り組みの最大の弱点は手間がかかることです。あまりに手間がかかるため、出版した本にも掲載することは諦めた手法です。
でもこの手間さえ超えれば、わかりやすい目標が数字で出てきて、結構私は好きですね。
私と同じように、こういう数字が好きな生徒は楽しそうに取り組んで正答率出してましたね。面倒な子は苦痛そうでしたが(笑)
興味あれば生徒本人がやってみてもいいですが、手間がかかるのでサポートしている保護者が出してみるといいかもしれませんね。
よかったらやってみてください。
ワークの細か~い取り組み方についてお送りしました。
今日はこのへんで。
それでは。
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國立拓治
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