わからない語句は保護者が口頭で教えてあげてほしい!

中間テストが近づいています。以前ここでも書いたように、理科と社会については今回指導動画も利用した「自立理科・社会」という講座を開講してます。

今は17中学の子たちが来てくれていますが、早々に来週試験がある北里中の生徒をこの「自立理科・社会」で指導をしているところです。

インプットと指導の流れは動画と教材で決まっているので、進捗確認が主な役目になりますが、特にインプットに取り掛かる前に個人的に声をかけてます。

「読んでみて分からない語句とかなかった?」

こう伝えると、だいたい「…はい。大丈夫です」なんて返事が返ってきたりするのですが、ここから私が本当に大丈夫かどうか教材の内容に沿って質問をしていきます。

日本国憲法第14条

すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、 信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係に おいて、差別されない

「この『門地』って言葉の意味わかる?」

「えー……門の前の土地?」

「漢字からの想像する作戦は素晴らしいけど違うなぁ。門地は調べると『いえがら』なんて書いてあるね。自分の家系がこれまで何やってたかって感じかな」

「代々お金持ちだからとか、代々貧乏だったからとかで差別しちゃだめだよってことだね」

「俺もこれまでの人生でこの言葉を使うことなかったけど、『ふーん』ぐらいで覚えておきな」

この生徒は大方の語句を理解出来ていたので、少し踏み込んで質問をしてみました。もっと初歩的な語句をわかっていなくて、説明しなきゃいけない生徒も沢山いることでしょう。

このひと手間。この意味の分からない語句を確認するというこのひと手間が出来なくて、教科書全体にモヤがかかってしまい、理解出来ず問題が解けないなんて展開になるんですよね。

これまで何度もご紹介してきた、数年前にいたある中3生に分からない語句に印をつけてもらって、その語句を塗りつぶしてみた歴史の教科書の1ページです↓

この状況で理解をするのは難しいこと、視覚的に直観的に感じてもらえますよね。この内容を元に作った問題が解けるわけないことも。

社会が苦手だって言う子はこの展開になっている恐れがあります。

教科書を読んでみてもらってください。語句をいくつかピックアップして説明してもらってみてください。

まさしくこの教科書画像と同じことが起きていたならば、面倒ですがサポートをお勧めします。

そりゃあ最終的にタブレットでも辞書でも使って生徒自身が語句を調べながら解き進めることが出来るようにすることを目指しますが、いきなりそれは少々酷かと。

釣ったばかりの魚を与えて、包丁貸すから自分でさばいて食べろというのに近いかと(笑)

自分で調べさせてみても「いえがら」なんて書いてあって、「いえがらも意味わからんがな」みたいになったりするんです。

もしも保護者の皆さんにゆとりがあれば、分からない語句の説明をしてあげるサポートはしてあげてほしいです。

なにも社会に限らず、漢字の学習をしているときとかもお願いしたいですね。

この教科書画像で分からない語句に印をつけてくれた生徒は、家庭で分からない言葉があると保護者に聞く場面が幾度となくあったそうです。

で、そうなると、いつも「自分で調べなさい」という展開だったと聞きました。そしてその生徒はそこまでして知りたくなく面倒なので調べずにそのまんまに。

こうして語彙が圧倒的に足りない状況が生まれてしまったようです。

1から10まで親に頼って語句を聞いてしまう状況も良くなくて極端ですが、加減を見ながら時には口頭で教えてあげてもらえると良いなと私は思っています。

度合いは難しいですが、勉強への気持ちが薄い子ほど、口頭でその場で教えてあげてほしいです。

言葉を調べてその意味を知るという体験はその場で親がやってみせて、一緒に確認するという体験を積むと良いですね。

何度か調べ方を見せていれば、しばらくして「ちょっと手が離せないからあなたグーグルで調べてみて教えてよ」なんて、本人に調べることを実行してもらえるといいですよね。

その調べた内容を一緒に確認するなんていう体験を重ねるうちに、ふと疑問に思ったときに自分で調べたりするようになる……ことを目指しましょう。

まぁ果てしなく地味な指導ですが、この地味な指導が果てしなく大事です。どうかご家庭でやってみてください。

当塾で言えば「自立理科・社会」に申し込んでくれた生徒たちには、この語句確認を大切にして進めていきたいですね。

今日はこのへんで。

それでは。

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國立拓治

愛知県岩倉市と兵庫県伊丹市にあるさくら個別指導学院の塾長。2005年より愛知の中学生親子の力になれるよう当ブログを日々更新。月間最大50万PV。拙著「くにたて式中学勉強法」は12刷重版!著書累計は7万部突破!休日は余談も発信!3度の飯より飯が好き。詳しいプロフィールはこちら。