授業も自習室もウルサイあの塾が潰れない理由

春期講習が始まりました。

新しく来てくれている生徒も沢山いましたね。

その中の一人と話をしていて、モヤモヤと思う事があったのでご紹介を。

その生徒は今回当塾の春期講習に参加してくれるまで他塾に通っていたそうで、通っていたのは愛知県内でも指折りの大手集団指導塾です。

とても大きな規模の塾ですから、パッと外から見た感じ安心なんでしょうね。校舎構えもビシッとしてますし。

しかし・・・

「え!?授業中がうるさくてあまり授業になってないの!?」

「授業中にうるさくする生徒たちのせいで自習室もうるさいの?」

驚くやら、呆れるやら、同情するやら、納得するやら。

愛知にある大手集団指導塾の中では、こんな話をちょいちょい聞くところでした。

その校舎を担当する先生の力量の具合でどこの塾でも起こりうることですが、この塾はこの話を聞くことが多い印象です。

こうなってしまう理由いくつかあると思うんです。書いて並べてみますと、

大きな塾はまず売上を上げることを求められる

塾に勤める全ての人の生活を守るため、しっかりと売り上げなくてはいけません。

大きな塾になればなるほど守るべき人の数は増えます。

子どもの数が減ってきているこの最中です、生徒の成績を上げることよりも生徒数を確保することが一番大事になってきてしまうのです。

退塾は絶対悪

すると、生徒の数が絶対正義で、生徒の退塾はいかなる理由であっても絶対悪です。

すでにここが歪んでいます。

「塾の指導に合わない子」「勉強への気持ちが薄くなってしまった子」は話し合いの末退塾してもらうことも選択肢に入れなきゃダメです。

やる気が無いのに塾に来て騒いでいるだなんて、塾にも家庭にも不幸な状況です。来てくれている他の生徒にも!

生徒の成績を上げる気力がしぼむ

やる気に燃えて教育業界に入ってきた若い先生たちのモチベーションが下がっていきます。

「会社の言い分もわかるけど、なんだかなぁ」なんて。

やがて生徒の成績を上げることにピントを合わせること無く、生徒を増やすこと減らさないことにピントを合わせて仕事をするように。

こんな感じでしょうか。

少々働く社員側に味方して書いてきましたが、そこに働く人の振る舞いで今の教室の現状が出来ています。そこで働く先生へ向けて厳しく書くと・・・

その校舎の先生たちの「生徒の成績を上げる」覚悟が足りない

これですね。

今回のような状況になってしまった背景には最初に書いたような会社の体制もあるのでしょうが、ちゃんとやれている教室の方が多いでしょう。そんな教室ばかりではありません。

校舎の先生たちの覚悟が足りません。良くも悪くも固定給。教室の状況が悪くなっても自分に降りかかりません。どこかで他人事になってしまっています。

生徒が最初からワイワイと騒いでいたわけじゃないはずです。先生の対応を見て、その大人の器を見て子どもたちが増長してしまった流れでしょう。

義務教育で必ず来なくてはいけない学校ではなく、お金を払ってもらって勉強をしに来ている学習塾だということを先生が意識出来ていません。

だから、真剣度が低い生徒へキッチリ指導が出来ないのです。なんなら騒ぐ生徒のことを迷惑とまで思っています。自分の振る舞いでそうなってしまったのに。

偉そうに書いている私、書いたこと全て過去に身に覚えがありますよ。

だからこの話を聞いた時の私の感情は「驚くやら、呆れるやら、同情するやら、納得するやら」です(^^;)

こんな状況になってしまっている校舎の先生、今すぐその生徒たちと話をしてください。

「君らがワイワイしてしまうぐらいの授業でスマン。でもこれから改めてしっかり授業がしたいと思っている。仕切り直させてほしい。授業に参加して欲しい」

「今まで通りワイワイすると、他の生徒も君の成績も上げてやれなくなる。成績上げるためにも協力してほしい」

とまずは自分の非を認めて、これから協力して欲しい旨を伝えます。伝える時は1人1人個別にでも一斉にでも。

その後、改善しない子には個別で「伝えた通りこれでは成績上がら無いし来てもらっても仕方ないから、親と3人で今後どうするかを相談したい」と伝えます。

「塾はお金払って勉強したい人が来るところ。したくなかったら来なければ良い。勉強したくないのに塾に来るなんて、君も親も俺も不幸だ。」

と、ド正論を胸に、この覚悟を示して生徒と接していきましょう。

こうしていくことで表面的に調子に乗っていただけの子はここで改善していきます。

しかし、根本的にやる気の火が消えてしまった子、なんなら入塾時から火が着いていなかった子は状況は変わりません。

本当に親も呼んで3人で相談をしてください。退塾の選択肢もしっかり示してです。

「勉強への気持ちが薄く、授業中もこんな態度、宿題もやれていません」「お越しいただいても成績を上げることが難しいので、勉強への気持ちが高まった時に改めて塾に来ていただいた方が良いと思います」と。

「生徒の成績を上げる」ということにピントを合わせて、具体的に行動をしていくことです。一時的に生徒は減るかもしれませんが、すぐに戻るでしょう。

会社に叱られるかもしれませんが仕方ありません。あなたの覚悟が足りなくて振る舞いがまずくて授業中に騒ぐ生徒を作ってしまったのだから。

叱られても改善に向けて舵を切ってください。

・・

無駄に熱く書いているのは、未熟だった20代前半の私に向けているからです(^^;)キイテルカ?

最後に保護者の皆さまへ

塾選びでは中身を見てください!

規模が大きいというだけで塾を選ぶ方いらっしゃいます。上場企業ならなおさら安心なんて思ってる方も。

たしかに、それだけの規模になったのはそれだけ良かったからという一面はあります。

しかし塾はどこまで行ってもその校舎の中で働く人の力量・覚悟で決まります。

今回のケースは規模が大きい塾に力量・覚悟が足りない先生たちがいて起こりました。

こんなこともありますから、しっかりと見ていてください。

授業がうるさくて聞きづらいとか自習室もうるさくて行きたくないとか、本来そんな塾は1年もまたずに自然淘汰されるはずです。

しかし、なまじ塾全体の規模が大きいので、他の教室の売り上げでカバーしてもらって、そんな教室が不自然に存続してしまうのです。

また、CMをバンバンするような塾はそんなCMを見て集まる人が集まります。CMの通り素晴らしい教室もありますが、「生徒が来ては辞め来ては辞め」みたいな教室もあります。

なまじCM効果が大きいから、自然の摂理が働かず生徒がグルグル循環しながら存続してしまっている塾があるのです。

どうか、塾を選ぶ時はしっかりと中身を確認してください。また、実際に通い出しても子供の言う塾の様子を良く聞いて、良し悪しの確認をしてください。

確認するのは一点、「そこで働く塾の人に生徒の成績を上げる覚悟があるのか」です。

授業がうるさくて聞けないし自習室もうるさくて行きたくない塾が存続してしまっている事実は、ただの悲劇ですから!!

・・・

・・

なんだか今日はスパイシーな記事ですね。

コロナのせいにしておきましょう(´▽`)

春期講習初日に聞いた他塾の状況から、未熟な過去の私と塾に通わせる保護者の皆さまにメッセージでお送りしました。

今日はこのへんで。

それでは。

春期講習はコロナ対策で間を空けて授業を行っています。IMG_0329

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國立拓治

愛知県岩倉市と兵庫県伊丹市にあるさくら個別指導学院の塾長。2005年より愛知の中学生親子の力になれるよう当ブログを日々更新。月間最大50万PV。拙著「くにたて式中学勉強法」は12刷重版!著書累計は6万5千部突破!休日は余談も発信!3度の飯より飯が好き。詳しいプロフィールはこちら。