KADOKAWAで高校入試対策教材を作ることになった経緯を書いてます。過去2回はこちら。
今回3回目。まだ2024年5月です。
2024年5月末、
初顔合わせからすぐ、たまたま東京へ行く機会があったので、魚好きの編集者信田さんをさそって飯田橋で魚ランチに行きました。
海鮮居酒屋の昼ランチのようでしたが、さすが東京。美味しかった。
(店を調べたら閉店してた!あんなに美味いのに!?このへんも東京だなぁ)
信田さんは私の担当になるべくしてなったことが判明!
信田さんはよくよく話を聞くと、凄い私と親和性の高い経歴の方であることがわかりました。
経歴は以下の通りです。
「学習塾で学習指導」→「寿司屋で修業」→「語学専門の出版社で編集」→「KADOKAWAへ移り編集」
経歴の途中に凄いのが挟まってますよね。寿司屋で修業て!!!( ゚Д゚)
本業にしようかというレベルで魚が好きだと言うことが判明です。こんな経歴の人いるか?
そして、元同業で塾講師であったわけです。これ凄くないですか?
「著者&編集者のマッチングアプリ」使ったんか?と疑いたくなるぐらいの私との親和性の高さです。
元塾講師という立場からもアドバイスがもらえる編集者です。教材作りに置いて大きな力になっていただけること確定じゃないですか。
KADOKAWAの前には語学専門の出版社に勤めてらっしゃってますから、教材作りにも慣れてらっしゃるので、本当に心強いです。
(魚超好きですしw)
レジゴール本は作らないぞ!
食後、駅近くのスタバで、本題である作る本の方向性についても相談をしました。
基本的に「高校入試に向けた5科掲載の問題集」「勉強法を掲載」というのが最初から決まっていた内容です。
そしてここから希望を伝えました。
「市販教材ってレジがゴールみたいな本が多いから、やりきれるように心を配った教材にしたい」
「掲載する問題は、正答率を発表している都道府県の過去問を使いたい」
こんな希望ですね。
ぶっちゃけて言うと、市販教材を少し下に見てました。本気で子どもたちの成績を上げるために作られたように思えない市販教材たちに腹立っていたんですよね。
「レジがゴールみたいな本」というのは、書店店頭でその気にさせて、レジにその本を持って行かせてお金を払ってもらうことが目的のような本という意味です。
個人的に「レジゴール本」と呼んでます。使う場面はどこにもありませんが(笑)
このブログでも「レジゴール本」については過去に何度か辛辣に書いてます。
こうした市販教材の弱点をなんとか改善して作りたい!という想いを伝えておきました。
恐ろしい追加オファーを受ける!
もともと本を出す時期は2025年の夏前頃の予定となっていました。まだまだ時間あるし、余裕だろうと思ってました。
というのも、勉強法の記述の部分だけが私の担当パートで、掲載されている問題選定に関しては私はタッチしない予定でした。
だからこの本を作るのは大変だとは思っていなかったのです。執筆する必要があるページ数は全部で10ページ程度でした。
……が、これがしばらくすると大きく変化していくのです。
しばらく間が空いて、ふと信田さんからLINEが届きました。2024年の12月です。届いた文面に度肝を抜かれます。
「教材に掲載する入試過去問題の選定、國立先生にお願い出来ませんか?」
お!お!お!?
これは大変なオファーです。楽勝と思っていた教材作りが経験したことない未知の広くキツイ世界にお誘いを受けています。
恐らく、信田さんが私の過去のブログとかいろいろ見た結果、私を教材作成の真ん中に巻き込んで、教材づくり全体を自分事に感じてもらったほうが、より良い教材が出来ると思ったのではないかと。
こういうことにワクワクしてしまう部分も恐らく信田さんにバレてます。
名古屋で有名な中華料理店「味仙」のプロフェッショナルでも無いのに、テレビ出演オファーを受けてしまい、あとから必死で味仙の勉強をしたっていうエピソードもバレてましたし(+_+)
現に私はワクワクしてしまいました。これまでの日本全国の公立高校過去問を調べ尽くして、そこから教材に掲載する問題を選ぶだなんて。
こんなのワクワクしないわけないじゃないですか。
ただ、同時に恐ろしい作業になることも容易に想像出来ました。
5教科それぞれ14単元。これを過去5年の全国の過去問を調べて選ぶだなんて、例えるなら土砂の山から砂金を取り出すようなもの。
圧倒的に地味で過酷な作業で、この作業が待ってることは確定なのです。
「これはキツイ!でもワクワクしちゃったらしょうがねぇ!」
「この問題選定作業が今後の学習指導や教材作りに絶対役立つはず!」
そう思い、思い切ってこの問題選定という追加オファーを受けてしまいました。
ちょうど「これだけ英単語360」が完成した直後ぐらいのタイミングでしたね。
制作を助けてもらう全国の過去問に精通した先生を探す!
さてさて、恐ろしい追加オファーを引き受けてしまいましたが、この問題選定作業が1人では心配なので、この作業を知り合いの先生に手伝ってもらうことにしました。
さて、誰にお願いをしたらいいだろうか?
ちょうど横浜で最上位レベルの生徒たちを相手に塾をしている岡本塾の岡本先生とメッセンジャーで会話をしていました。
岡本先生は全国の最上位レベルの生徒たちを相手にする塾の先生に知り合いが多いですからね。岡本先生に聞けば間違いないでしょう。
「岡本先生、全国の公立高校入試の問題に精通している先生って誰ですかね?」
岡本先生からは間髪入れずに返事が届きました。
そこに書かれていた名前は……
続く。
紆余曲折を経て完成した教材はこちら!↓
余談ですが、
何回か目の打ち合わせで信田さんに連れて行ってもらった魚の美味い居酒屋。
豊洲に全国の魚が集まるからか、競争激しい首都圏で人気を集める店だからか、美味しい魚ばかりでしたね。
この新刊教材は美味しい魚と共に形作られてきたわけです(´▽`)
國立拓治
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